2025.10.08 住友金属鉱山とトヨタ、全個体電池の正極材量産で共同開発 電気自動車に搭載
全固体電池用正極材
住友金属鉱山とトヨタ自動車は、全固体電池の正極材量産に向け共同開発契約を結んだ。バッテリー電気自動車(BEV)に搭載するのが狙い。
全固体電池は正極、負極、固体電解質を主な構成素材とし、電解液を使う液系電池と比べ小型、高出力、長寿命を期待でき、BEVの航続距 離拡大や充電時間短縮、高出力化が見込める。トヨタは2027~2028年の実用化を目指す。
両社は2021年ごろから同分野の共同研究を進め、テーマの一つに充放電を繰り返す中での正極材の劣化を設定。解決策として住友金属鉱山独自の粉体合成技術を生かし、耐久性に優れた正極材を開発している。
今後、住友金属鉱山は新開発した正極材の供給やその後の量産化を目指す。またトヨタと共同で全固体電池用正極材量産に向け性能、品質、安全性の向上とコスト低減に関する開発を進める。