2025.11.07 【Inter BEE特集】松栄電子研究所、クラウド対応の遠隔監視制御装置MARSシリーズ
クラウド対応の遠隔監視制御装置MARSシリーズ
松栄電子研究所は、国内の放送局向けに、遠隔監視制御システム、CNモニター、送信所リモコン装置などを開発・製造・販売している。ハードとソフトいずれも自社で開発・製造できるのが強み。
FOMA(3G)終了に伴い、民放の中継局の設備・システムの改修が本格化。中継局は山の陰など電波受信に影響を受ける場合も多く、放送中継局用の遠隔監視制御システムは、北海道や東北、九州、沖縄など民放テレビ・ラジオ局、FM局などで多数の納入実績がある。今年は放送機器を中心に非常に業績が好調だ。
遠隔監視制御装置「MARSシリーズ」は電子回路やCPUボードなどのハード・ソフトまで自社内で製作。機能の追加、バージョンアップなど柔軟に応じる。
ウェブシステムは同社で管理・保守でき、放送局でのサーバーの管理・保守作業が不要となる。
昨年、高速アナログ記録/表示機能を追加。問題が起きた場合100ミリ秒間隔で記録され、サーバーで表示できるようにした。送信機の状態もウェブで見られるようになった。
そのほかの主な特徴は①接点監視・自動通報が可能。送信機に異常があった場合LEDが点灯する②LAN経由の監視制御に対応。各メーカーの送信機に対応できカスタマイズも容易にできる③共同監視も可能④クラウドにもオンプレミスにも対応できる―など。
オプションで本体にCNモニターを組み込める。DTSインサイト(旧横河電機)製電波モニターと同社製CNモニターとの接続も可能。データ移行作業も受け付ける。
放送局向け中継局監視制御システムにはdocomo MECを採用している。同システムでは、遠隔地にある放送機材の状態変化をサーバーで受信し閉域通信で監視、遠隔制御している。docomo MECの導入に伴いオンプレミスからクラウドに移行、サーバーなど初期費用の削減、運用・保守効率の改善につなげた。信頼性も高まり、商談や問い合わせも増加。今後も放送分野でのサービス向上を追求していく。









