2025.11.25 米IBM、デイトン大と次世代半導体研究で協業 1000万ドル支援

次世代半導体の研究開発で協業したデイトン大学のエリック・スピーナ学長(左)とIBMのジェームズ・ガバナー上席副社長

 米IBMとオハイオ州のデイトン大学は、AI(人工知能)向け次世代半導体技術開発と人材育成で協業すると発表した。協業の一環としてIBMは、デイトン大構内に建設されるナノレベルの研究拠点向け設備費として、1000万ドルを提供する。

 両者は、2023年にデイトン大学がデジタル・トランスフォーメーションセンターを設立して以来協業関係にあり、今回の合意は培ってきたは双方の信頼に基づいた結果という。合意によると、IBMはデイトン大学にナノ級の半導体を製造できる最新の装置用費用として1000万ドルを提供。施設は27年に完成する予定。

 デイトン大学は、新しい施設を先進の半導体研究と人材開発のハブ(中核拠点)としての機能を持たせ、研究レベルから工場の生産へと即役立つ人材を育成していく。

 双方の合意についてデイトン大学のエリック・スピーナ学長は、「当大学の学生や研究者は半導体分野で画期的な研究に打ち込むことができる」とコメント。IBMは、「AI時代に必要な半導体研究に貢献できる」(ジェームズ・カバナー上席副社長兼最高財務責任者)としている。