2025.11.26 数百兆通りの素材の組み合わせから短時間で配合案抽出 NECと住友ゴム、AIで材料開発加速 共同実証の成果発表
記念撮影するNECの西原執行役(左から3人目)と住友ゴムの水野常務執行役員(同2人目)ら=26日、東京都港区
NECと住友ゴム工業は26日、人工知能(AI)と疑似量子アニーリングを活用して共同で取り組んできた材料開発の実証成果を発表した。数百兆通りに及ぶ素材組み合わせから、数十種の性能条件を満たす配合案を短時間で抽出でき、非熟練者が同等の配合案を導き出す場合と比べ、要する時間を約95%短縮できることを確認した。
両社は2022年11月から、熟練技術者の技能伝承に向けノウハウのAI化などで連携してきた。今回の実証も、研究開発DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する戦略的パートナーシップの一環である。住友ゴム研究開発本部長の上坂憲市氏は「熟練者でなくても設計に活用できる可能性が見えた」と述べた。
もう一つの成果が、研究者の暗黙知を学習したAIによる材料探索ソリューションだ。世界の文献データと社内知見を統合し、候補材料のランキングを生成する機能がある。住友ゴムが発表した「水スイッチ技術」を題材に検証した結果、探索期間を60~70%削減できたという。
住友ゴムは2030年のプレミアムタイヤ開発と、2035年の新事業創出を見据え技術適用領域を拡大する方針。NECは「今回の成果は産業横断展開が可能なモデル」とし、将来的に外販やソリューション化も検討する。








