2025.11.26 求むGXスタートアップ、富士電機が協業相手探し、東京都が支援

富士電機はGXスタートアップとの協業を模索する

 富士電機は、東京都内のスタートアップなどを対象に新たな協業相手を探しに乗り出した。化石燃料からクリーンエネルギーへの移行などに資するグリーントランスフォーメーション(GX)分野が対象。東京都が実施する「GXスタートアップ開発製品等の需要創出支援事業」の支援事業会社として認定を受けた。 

 同事業では、都内に登記がある中小企業や都内の事業成長環境に接し都内企業と連携して事業加速を目指すスタートアップのうちGX製品やサービスを手掛ける会社を2026年6月まで募集する。応募時点で創業後10年未満であることが条件。

 次に応募企業に対し、都内に本社機能を置く大手企業が事業支援会社として交流。両者の間で初期段階の基本的合意事項や意向を文書化したレターオブインテント(LOI)や将来の製品、サービス売買を取り決めるオフテイク契約の締結が進むよう、都が支援する。

 事業支援会社には富士電機のほか、コスモエネルギーホールディングス、東京ガス、日本航空、野村不動産ホールディングスの5社が決まった。各社はGX製品、サービスについてそれぞれ異なる関心領域を定めている。

 例えば富士電機では水素社会、燃料転換、熱電化システム、蓄エネルギー、直流配電、脱二酸化炭素を打ち出す。同社が26年度までの中期経営計画で、27年以降の市場拡大を見据えた新領域として挙げたものと重なる。これらと親和性が高いスタートアップとの協業や新製品、新事業の創出を目指す。