2025.12.02 NEC、AIリスク管理サービス拡充  生成AI時代のガバナンス強化へ

新サービスの概要

 NECは2日、金融・製造業、公共機関・自治体などを主な対象とする企業向けに、人工知能(AI)の利用拡大によって顕在化するリスク対応を支援する「AIガバナンスサービス」を12月から提供すると発表した。同社のコンサルティング力と、米シスコ社のAI防御サービスを組み合わせた新ソリューションで、AIが安全に利用できる環境整備を後押しする。

 生成AIやAIエージェントの社会実装が急速に進み、「事実に基づかない出力」「著作権・プライバシー侵害」「外部ツール連携失敗による誤実行」など、従来のサイバーセキュリティーでは対応しきれない新たなリスクが浮上している。NECはこれまでも、2019年に「AIと人権に関するポリシー」を策定し、基本規定やリスク管理マニュアルなどでAIによる潜在的リスクの低減に取り組んできた。

 今回の新サービス「NEC AIガバナンスソリューション」は、AIシステムリスクアセスメントとAIガバナンスプラットフォーム導入、AIリスクモニタリングの3メニューで構成する。

 AI活用の高度化とともに、ガバナンスの成熟度を高め、企業や公共機関のAIの安全・公平・透明な利用を支援する。NEC独自のAIコア技術「cotomi(コトミ)」を含む一連のAIサービス群「BluStellar」の一環として、今後も付加価値の創出と安心・安全なAI基盤の普及に努めることにしている。

 価格は1メニュー当たり税別500万円からを想定。最低構成でも、比較的手頃なコストから導入できる設定としている。