2025.12.15 【EMS特集】カトーレック 世界規模で同一品質・サービスを追求
高松市の高松本社工場
カトーレック(東京都千代田区)のEMSは、設計から資材調達、製造、物流までトータルにサポートしている。EMS製造拠点は国内(高松、松山)、中国(蘇州、広州)、ベトナム、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、メキシコ(ティフアナ、グアナフアト)、インド(プネー)の合計9カ国12拠点を設けている。
各工場は多品種少量生産にも対応できる生産体制を築いており、いずれの工場で生産しても同一品質・サービスを提供する「グローバルプラットフォーム」を追求している。生産品目は家電・事務機器、車載関連機器、住宅設備、産業機器、医療機器、航空・宇宙と幅広い。国の大型ロケット「H3」の新開発メインエンジンに搭載された制御基板を製造するなど、技術力にも定評がある。
3月に新高松本社工場(高松市)が竣工し、高松本社と高松工場、グローバルEMSセンターを移転統合した。敷地面積は約1万840㎡、鉄骨造4階建てで、延べ床面積は2万2089㎡となり、旧高松工場と比較して生産規模が拡大した。
7月には四国の製造業として初めて、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の「Nearly ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」認証を取得した。「省エネルギー(建物の熱損失の低減、空調負荷の低減、照明の制御)」と「創エネルギー(太陽光パネルによる発電)」の両面で環境にも配慮している。
東京本社は7月に江東区枝川から千代田区丸の内に移転した。東京本社移転によりアクセス性が向上し、社員の働きやすさや来訪者の利便性を高めている。
顧客からは、従来以上にEMSへの要望が高まっている。変化の激しい市場環境や世界情勢の影響によりサプライチェーンやBCP(事業継続計画)の見直しを迫られる中、同社はグローバルに生産拠点を構えていることから、顧客の生産拠点変更にも柔軟に対応できる。今後は受託製造のニーズを踏まえ、部品調達や技術サポート体制を強化していく。









