2025.12.17 中国EVスタートアップの小鵬汽車、26年からマレーシアで生産開始

マレーシアでの生産を決めた小鵬汽車のウー副社長

マーレシアのEPMBの工場マーレシアのEPMBの工場

小鵬汽車がマレーシアで生産予定の「X9」小鵬汽車がマレーシアで生産予定の「X9」

 中国の電気自動車(EV)スタートアップ、小鵬汽車(XPeng)が来年から、マレーシアで生産を開始する計画だ。地元のEMS(受託生産事業者)と提携し、「G6」や「X9」に加えて、X9のEREV型(航続距離延長型)を生産する。同社のジェームズ・ウー副社長が明らかにした。現地生産することで、マレーシアを東南アジアの事業拠点にしたい考えだ。

 小鵬汽車は15日、マレーシアの企業グループ「EP Manufacturing Bhd」(EPMB)と共同でマラッカ地域にEV製造の合弁会社を設立することで合意したと発表した。生産開始は2026年を予定。同社にとっては世界で3番目、アジア太平洋地域では2番目の工場になる。既に同社は、インドネシアとオーストリアに生産拠点がある。

 EPMBとの提携により小鵬汽車は、EPMBが生産で培った経験や製造能力、地場消費者の嗜好(しこう)を熟知してきた実績を十分に生かし、「XPeng」など自社ブランドEVの浸透を図ることができる。

 合意では、両社の合弁会社PEPS-JV(Melaka)(PJVM)がマラッカで、小鵬汽車がマレーシアで販売中の「G6」や「X9」をアセンブルする。G6は来年3月末までに、X9が同5月末までに、それぞれ生産をスタートさせることを予定している。

 ウー副社長は今回の提携について、「EPMB のような現地に根付いたEMSとの協業は当社のグローバル戦略を推進するうえで意義は大きい」と評価。EPMBの創業者でもあるハミドン・ビン・アブデュラン執行会長は、「両社の提携は40年以上も自動車生産で経験のある当社と小鵬汽車が開発した最先端電動化技術の融合を意味する」と語った。

 小鵬汽車は、海外での販売を急速に伸ばしており、11月末までの今年の累計海外販売台数は、前年同期比で95%増の3万9773台。海外販売網は52カ国に、海外ディーラー数は321店へ拡大した。