2025.12.26 三菱電機 学生による新規事業創出体験ワークショップ、阪大と共催
新規事業創出体験ワークショップで、学生たちの斬新なアイデアが発表された
三菱電機関西支社(中谷太郎支社長)は25日、大阪大学キャリアセンターとの共催で、産学連携新規事業創出体験ワークショップを関西支社会議室で開催した。阪大生11人(院生1人含む3~4回生中心)が参加し、学生たちがリアルな企業活動の一端に触れる機会を得た。
阪大とのワークショップは今年で2回目。11月13日にワークショップ初日を開催し、12月25日まで毎週木曜日に計7回、一日4時間を費やして与えられた課題(テーマ)に対する解決策をまとめ上げていった。
最終日となった25日はA、Bの2チームに分かれて最終発表を行った。課題として与えられた素材は、三菱電機が開発し2022年から提供している、駅と周辺の町情報をまとめて見られる地域活性化アプリ「ekinote(エキノート)」。
サービス提供から4年目を迎えたekinoteは、ダウンロード(DL)数、とりわけ20~30代若年層のDL数が伸び悩むなど課題を抱えているという。
そこでテーマを「学生や若年層のekinote DL数向上と地域活性を両立する施策は?」とした。昨年開催した第1回ワークショップと比べ、より絞り込んだテーマを選定した。
学生たちもこれに応え、具体的で説得力ある施策を発表。プレゼンテーションを聴いた関西支社の関係者は、企業人ではなかなかできない発想や着眼点が大いに参考となったと高く評価した。
Aチームは、ekinoteのDL数活性化施策として、学生や若年社会人が比較的引っ越しが多いことに着目。若年引っ越し層が興味を持つよう、引っ越し機能の新規搭載により潜在的なユーザーの掘り起こしを提案した。
また、引っ越し後も地域情報発信など自治体、企業、大学との協働によるアプリ利用推進に取り組み、地域活性化につなげていくという。
Bチームは、アプリを若者向けの写真+一言コメント投稿により誰でも使いやすい匿名SNSにリデザインする案を発表した。使いやすさが高まり、DL数を増やす効果が期待できる。
また鉄道会社の謎解きイベントとのコラボで認知度を上げ、駅を中心としたローカルの魅力に出会える匿名SNSを目指し、DL数向上と地域活性化を両立させるという。
中谷支社長は「人口が減少するで中で、鉄道会社は鉄道沿線の価値向上による事業活性化に力を入れている。ekinoteは、沿線価値向上のど真ん中で、大きなプラットフォームに育てたいとの発想で事業計画した。皆さんの知恵を生かしていきたい」と話した。
ワークショップに参加した大阪大学 大学院人文学研究科の小谷剛さん(博士前期課程1年、25歳)は「将来は企業に就職したいと考えており、学生でありながら企業の目線でテーマを考えられる貴重な機会をいただいた」と感想を述べた。
三菱電機関西支社総務部の大谷憲満人事研修課長は「ワークショップは、正解のない事象に対し自ら課題を作り、解決するというプロセスを体験してもらうのが目的で始めたもの。産学連携の一つの形にしていければと考えている」と話した。









