2026.01.07 AMDスーCEO、CESで3年ぶりに基調講演 前例のない規模のAI演算需要に対応
CESの基調講演で3年ぶりに登壇したスーCEO
米半導体メーカーAMDのリサ・スーCEOが、世界最大級のテクノロジー見本市「CES」の開幕に先立つ5日、米ラスベガス市内のホテルで基調講演を行い、どこでもAI(人工知能)を利用できる同社の新製品戦略について約2時間の熱弁を振るった。同CEOがCESの基調講演に登壇するのは2023年以来。
スーCEOは「世界の演算能力は国際単位の『yotta(ヨタ)』レベルに接近している」と述べた上で、今後5年間でAIの演算能力が100倍に拡大し、10ヨタフロップス(yottaflops,YF)以上に達している状況に言及。「ヨタスケール」時代の到来を予測し、ヨタ時代のインフラ構築の必要性を説いた。
ヨタは、10の24乗を示す国際単位。現存するデータ容量の最大の単位。1の後にゼロが24個続くという極めて大きな数値単位は、AMDが提唱している次世代AIインフラのビジョンでもある。スーCEOは、講演で将来の演算能力にも触れ、「2022年時点で世界の演算能力は10の21乗を意味する1zetta(ゼタ)flops(ZF)だったのが、25年には100ZFに成長。さらに今後5年間で、AI関連の演算能力を22年の1万倍に増加した10YFに拡大する」との見方を示した。
AMDは、次世代AIインフラの規模を「yotta-scale AI infrastructure(ヨッタスケールAIインフラ」と呼び、グローバルな計算能力の急成長をサポートする各種の半導体をCESで発表した。
スーCEOは今回、極限のコンピューティングに関する課題に対応し、ヨタ構想を可能にする次世代ラックシステムの「Helios(ヘリオス)」を紹介。Heliosを支える基幹部品として、CPU「EPCY Venice」やGPU(アクセラレーター)の「Instinct MI455X」を紹介。コンピューターやサーバーをネットワークに接続するためのスマートNIC(ネットワークインターフェイスカード)「Pensand Vulcano」や、ソフトウエア「ROCm」などの半導体やオープンソフトウエアも披露した。
また、スーCEOは「前例のないコンピューティング需要の到来を支えていく」とも語った。特にMI455Xアクセラレーターの開発により、前世代の「MI355X」と比較して、10倍もAIの処理性能が向上したという。
スーCEOは講演で、組み込み用の「Ryzen AI Embedded」に加えて、高度なAI処理を必要とする「X100」や車載コックピット向けの「P100」などのプロセッサー新製品を紹介。「どのようなAI用途にも対応できる準備はできている」と強調した。












