2026.01.14 日本とアジアを結ぶ海底通信ケーブルの運営会社、NTTデータグループや住商などが設立

 NTTデータグループ傘下のNTTリミテッド・ジャパン、住友商事、JA三井リースは13日、海底通信ケーブルの建設・運営会社を設立したと発表した。日本とマレーシア、シンガポールつなぐ海底ケーブルを敷設し、2029年度初頭に運用を開始。総事業費は1500億円規模を見込む。アジアのデジタルインフラを支える役割を担い、日本全体の災害対応力の強化や国際通信の競争力向上にもつなげたい考えだ。

 新会社の名称は「Intra-Asia Marine Networks(イントラアジア・マリン・ネットワークス)」で、「I-AM Cable」と呼ぶ海底通信ケーブルを運営。日本とマレーシア、シンガポール、韓国を全長約8100キロメートルのケーブルで結ぶ。

 ケーブルには、光波長多重信号の伝送路である光ファイバを一本の海底ケーブルに複数収容する最新の「SDM技術」を採用。データの伝送容量は、毎秒約320テラビットを想定している。国内外の大手テック企業や通信事業者に対し、品質と信頼性が高い通信サービスを提供する。

 ケーブルは、急速に広がるデジタル経済圏を支える基幹インフラで、国際データ通信の約99%を占める。特にアジア各国と米国の中間に位置する日本は、アジア太平洋地域の「データハブ」として重要な役割を担っている。 

 こうした取り組みを補強するため、千葉県、三重県、福岡県にケーブルを陸地に引き揚げる「陸揚げ局」を設置。この3拠点からマレーシアやシンガポールへの通信ルートを確保する。日本近海で発生する自然災害に備え、通信の耐障害性を強化することも狙いだ。さらに、光ファイバー内の波長を選んで経路を変える「波長選択スイッチ機能」を用いて、各ルートの通信波長帯域を遠隔で変更。企業のニーズや通信トラフィックの変化に柔軟に対応できるようにする。