2026.03.04 東京応化工業、英国IM社への戦略的出資を発表 EUVフォトレジストのイノベーション加速に向け共同開発パートナーシップを締結

 東京応化工業は、EUV(極端紫外線)リソグラフィー向けフォトレジストの技術開発加速のため、英国Irresistible Materials(イレジスティブル マテリアルズ)社(IM社)への戦略的出資を行い、共同開発パートナーシップを締結したと発表した。

 IM社は、EUVリソグラフィー向けに革新的なフォトレジスト材料の開発を行っている。東京応化工業は、今回の提携により、IMの先進的なフォトレジスト材料プラットフォームと、自社の市場優位性と高度な製造体制を組み合わせ、EUVリソグラフィー向けイノベーションを加速させる。

 東京応化工業がIMへの出資を決めた理由は、IMのEUVレジストプラットフォーム「MultiーTrigger Resist(MTR)」が、低NAに加えて高NAのEUVリソグラフィーの実現に向け、化学増幅型レジスト(CAR)や金属酸化物レジスト(MOR)を補完する強力な技術であることを高く評価したため。

 MTRは、IDM(インテグレーテッド・デバイス・マニュファクチャー)やファウンドリーが求める性能要件を満たす高いポテンシャルを示しており、EUVデバイス製造におけるコスト削減にも貢献できると期待されている。

 同共同開発パートナーシップの一環として、両社はMTRの開発ロードマップの加速と事業化推進に注力し、業界全体での顧客導入の拡大を目指す。IMは、東京応化工業からの出資を、人材拡充や設備・材料・施設などインフラの強化に活用する。同時に、蘭ASMLやベルギーの非営利研究機関imecをはじめとする先端パターニングエコシステムの主要プレーヤーとの連携を一層強化し、EUVリソグラフィーでの課題解決に向けたイノベーション創出を継続する。東京応化工業は、自社のレジストポートフォリオを補完するため、IMのMTRプラットフォームを活用する。さらに、世界トップクラスの製造能力と品質管理プロセスを活かし、MTRの量産スケールアップを推進する。

 IMが特許を有するフォトレジスト材料のMTRは、低NAおよび高NAのEUVリソグラフィーの双方で、解像度、ライン幅ラフネス(LWR)、ラインエッジラフネス(LER)、感度、吸収率、欠陥率、エッチング耐性など複数の主要指標で、競合技術を上回る優れた描画性能を提供する。これにより、IDMやファウンドリーは、複数のアプリケーションにわたるロジックやメモリーデバイスで、高い歩留まりと大幅なプロセスコスト低減を実現できるという。