2026.03.10 京セラ、AI仮眠起床システム向け覚醒度計測アプリ開発 スマホカメラで仮眠の必要性と効果を可視化

 京セラは9日、有償実証実験を進めている仮眠起床AIシステム「sNAPout(スナップアウト)」向けに、覚醒度計測機能を備えたアプリを開発したと発表した。スマートフォンのカメラ映像から覚醒度を推定し、仮眠の必要性や仮眠後の効果を短時間で可視化する。同機能をスナップアウトのスマートフォンアプリに追加し、今夏からアップデートを開始する。

 スナップアウトは、血流量センサを搭載したイヤフォン型デバイスとAIを搭載したスマートフォンアプリで構成する。リアルタイムで睡眠段階を高精度に解析し、最適なタイミングでの起床を促す仮眠支援システムである。アプリには、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)特任准教授の阿部高志氏が設立したヴィジライズの、カメラ映像から覚醒度を計測する技術を活用した。

 京セラは、仮眠前後で「眠気がどの程度軽減されたのか」を定量的に把握できる指標の確立を目指している。ヴィジライズの技術を活用し、短時間で覚醒度を推定してその変化を可視化するアプリを開発した。これにより、従来の最適な仮眠の提供に加え、仮眠前の必要度判定から仮眠後の効果検証までを一貫して提供するシステムを実現した。企業や学校などでも、仮眠導入の妥当性や有効性を客観的なデータとして示すことが可能となり、仮眠活用の普及に向けたシステムや環境づくりにつなげる。

 新機能では、国際的に覚醒度評価の指標として用いられている「精神運動覚醒検査」を基準に、スマートフォンのカメラ映像から覚醒度を推定する。約1分間の動画撮影により、まぶたの開閉動作などから覚醒度を推定し、仮眠が必要な状態かどうかを客観的に把握する。

 また、覚醒度の推定値が一定の基準を下回った場合には、スナップアウトの血流量センサ搭載イヤフォン型デバイスとAI解析を活用し、最適なタイミングでの起床を促す仮眠を推奨する。仮眠の必要性を可視化するほか、仮眠後にも同様の測定を行い、覚醒度や認知機能の変化を定量的に評価する。これにより仮眠後の回復度も可視化する。