2026.04.10 東陽テクニカ、量子人材の育成を後押し 実践型の教育キット販売
コンパクトで持ち運びが容易な量子教育キット
東陽テクニカは、量子センシング技術を手がけるスイスのスタートアップ、QZabre (キューザブレ)と販売代理店契約を結び、量子教育キットを発売した。量子物理学の基礎や応用から実験装置の操作までを実践的に学べる教材で、国内の大学や高等専門学校などの教育機関に向けて販売する。
9日に発売した今回のキットは「Quantum Edukit (クオンタム エデュキット)」。物理学や物理工学の授業に展開し、量子技術の分野に精通した人材の育成に貢献したい考えだ。
キットは、本体と専用ソフトウエア、制御・計測ユニットで構成。設置スペースは横約50cm、縦約30cmとコンパクトなため、持ち運びが容易だ。さらに操作も簡単なため、場所を問わず教育現場に導入できる。現場では東陽テクニカのアプリケーションスペシャリストが、教育効果が得られるよう導入から運用までサポートする。
キューザブレが製造するキットは、量子センサーに用いられる「ダイヤモンドNVセンター」を利用した点が特徴。具体的には、ダイヤモンドNVセンターにレーザーとマイクロ波を照射し、その際に生じる蛍光強度の変化(ODMR)を検出する。
この蛍光強度は、周囲の磁場に応じて変化するため、微弱な磁場の変化をリアルタイムで可視化・定量評価することが可能だ。これにより、量子状態の重ね合わせやスピン操作、光と物質の相互作用といった量子物理学の基礎概念を、実測データを通じて理解できる。
量子センシングだけでなく、量子コンピューティングや原子時計など、量子技術を支える基礎原理の理解にもつながり、実際の量子研究で使用される光学系・電子機器の取り扱いや基礎的な実験スキルの習得にも寄与する。











