2026.04.14 KDDI、基地局電源を高度化 再エネ活用と災害対応を両立

OPSを利用した基地局(武之台局)OPSを利用した基地局(武之台局)

OPSの監視ダッシュボードOPSの監視ダッシュボード

充放電コントロールによる需給変動効果充放電コントロールによる需給変動効果

 KDDIは14日、基地局向けのスマート電源設備「Open Power Station(OPS)」を九州エリアの300局で稼働開始した。再生可能エネルギーの有効活用と災害対応力の向上を狙う。今後は九州を中心に導入を拡大し、他地域への展開も視野に入れる。

 OPSは、基地局の電力使用状況や蓄電池の残量を遠隔でリアルタイムに把握し、再エネの発電状況や通信エリアの状態に応じて蓄電池の充放電を制御できる電源設備。九州電力の料金メニューと連携し、再エネ電力が多い時間帯に充電し、需給が逼迫(ひっぱく)する時間帯に放電することで、電力利用を最適化する。

 従来は停電時の非常用として使われてきた基地局の蓄電池を、平時から柔軟に活用できる点が特徴だ。実証では、充放電制御により約400kWh分の需給変動を調整できることを確認した。一般家庭30~40軒分の1日使用電力量に相当する規模となる。

 停電時には蓄電池の残量や稼働状況を遠隔で把握できるため、基地局ごとの稼働可能時間を迅速に確認できる。これにより、発電機の配備や復旧作業の優先順位付けが効率化され、通信サービスの早期復旧と長時間維持につながる。

 背景には再エネ導入拡大に伴う需給調整の必要性がある。九州エリアでは太陽光発電の普及により、昼間に供給が需要を上回るケースが発生しており、電力の有効活用が課題となっている。自然災害の頻発により通信インフラの強靭化も求められている。

 同社はOPSの展開を通じて、環境負荷の低減と安定した通信サービスの提供を両立し、持続可能な社会の実現につなげたい考え。