2026.07.17 日立とエヌビディア、フィジカルAI分野で協業 設備・機器の高度な自律制御実現へ
日立製作所の德永俊昭執行役社長兼CEO (右)は、来日したエヌビディアのジェンスン・フアンCEOと協業内容を確認した
日立製作所は、工場や社会インフラの設備や機器を統合的に制御して現場全体を自律化する「フィジカルAI(人工知能)」分野で、米エヌビディアと協業すると発表した。両社はフィジカルAIによる自律制御をデジタル空間上で事前に検証する仕組みの共同開発を進める。
両社は、製造現場やエネルギーインフラなどの運用を自律化する「マルチエージェントオーケストレーション」と呼ぶ技術の開発に取り組む。日立の德永俊昭執行役社長兼CEO は16日、来日したエヌビディアのジェンスン・フアンCEOと協業内容を確認した。
具体的には、インフラ設備などをAIで安全に運用する日立の知能基盤モデル「IWIM(アイウィム)」を、現実世界の物理法則を高精度にシミュレーションするエヌビディアのAI基盤「NVIDIA Cosmos(コスモス)」と連携させる。デジタル空間でリアル環境を再現する「デジタルツイン」上で設備や機器の動作を事前に検証し、実際の現場で安全で的確に運用できるようにする。
また、日立の製品に限らず、顧客先で稼働する既存設備や他社製機器も含めて連携できる「ベンダーフリー」の仕組みの構築を目指す。設備や機器を横断的に連携させることで、現場全体の自律化につなげる考えだ。
德永氏は「協業を通じて現場の統合的な自律化を実現し、フィジカルAIの社会実装を大きく前進できると確信している」とコメントした。日立は協業を機に、AIで社会インフラを革新するソリューション群「HMAX」を一段と拡充することにも意欲を示した。
今後は、グローバルでフィジカルAIのエコシステム(生態系)の構築も進める方針だ。ロボットやモビリティー、エネルギー、産業設備など幅広い分野の顧客やパートナーとの連携を拡大し、業界の垣根を超えたエコシステムの形成を進める方針だ。









