2026.07.27 【半導体総合/エレクトロニクス商社特集】RYODEN・富澤克行社長 メモリーの在庫確保が奏功 FAシステムは中国成長続く
RYODENは商社の枠を超えた「事業創出会社」を目標に掲げる。富澤克行社長は半導体市況を「人工知能(AI)、データセンター(DC)関連の好調が当面続き、メモリーの逼迫感が高水準に達した」と語った。
エレクトロニクス事業は車載大口顧客向けメモリーを早めの長期発注で在庫を確保した。アナログは特定分野が供給逼迫で高騰。パワーは産業機器で需要が戻る。
工場自動化(FA)システム事業は中国で売上高が2年連続最高を更新するとみる。半導体製造装置向けに高性能シーケンサー、サーボ、DCの空冷、水冷装置向けに加工機械が好調。国内は顧客の在庫調整が終わり、統合監視制御システム「REMCES(レムセス)」や空調と一体の導入が伸びる。
冷熱ビルシステム事業は、暑熱対策のエリア空調機が自動車修理工場など半屋外での作業向けと公共施設で好調。レムセスの一体導入も広がる。改正省エネルギー法施行前の駆け込み需要も後押しする。食品、医薬品の冷蔵輸送、コールドチェーンも引き続き注力する。
X-Tech(クロステック)事業は2025年度に黒字化したスマートアグリ事業が拡大。「光・水・空気」の環境制御技術を応用した「光合成エンジニアリング」は微細藻類で化石由来原料を代替する技術が二酸化炭素固定(CCS)用途で引き合いを増す。25年のタイ火力発電所向けプラント実績も追い風。遠隔治療、AI診断に備え医療機器の画像データをメーカーを超えて管理できるシステムも医療機関に提案中だ。害獣、害虫をAI監視する「Pescle(ペスクル)」は26年度中に米国などで方向性を示す。
セキュリティーは、OTのデータ連携部分が弱点とみて対策する。大手に連なる中小企業にも提案を進める。オフィスに比べて難しい工場の機能の部分停止は、長崎県立大学と共同研究する。
フィジカルAIは広東蘑菇物聯科技と提携。コンプレッサーなどの運転をAIが最適化する同社の技術を各国のクラウド環境に対応させて日本で採用実績も積んだ。また専門部署を設け、ロボットとAIビジョンを一体展開する。
人材面では、顧客の全体課題解決のため必要なデータを目利きできる技術者の育成、獲得を図る。









