2026.08.24 【エレクトロニクスに貢献する化学材料特集】トクヤマ 半導体材料の分析力高め「11N」の先へ

トクヤマの多結晶シリコン

 トクヤマは1918年設立。経営計画では電子を成長領域の一つとし、先端半導体分野に積極投資する。

 ウエハー原料の多結晶シリコン、洗浄・乾燥工程用の高純度IPA、現像工程用のTMAHは高純度化、高精度分析技術が成長を支え、生産能力増強で事業拡大を図る。

 多結晶シリコン市況はAIデータセンターへの投資などで半導体需要が拡大。ウエハーや多結晶シリコンの在庫調整進展を見込み2027年の需要増に期待。品質は原子1000億個当たり不純物1個以下(11N)を当然の水準とし別の部分で優位を競う。顧客ごとに異なる不純物低減要請に合わせ綿密に擦り合わせ着実に品質改善を図る。

 マレーシアの合弁OCI Tokuyama Semiconductor Materialsは多結晶シリコン析出を担い、27年3月末に工場完工予定。28年上期にサンプル提供。破砕、エッチングを担う完全子会社TOKUYAMA VIETNAMは26年3月に工場が完成し日本で析出したもので試運転する。両工場稼働でグループ生産能力は現状の1.5倍強となり顧客ニーズに対応し事業継続計画を強化する。

 高純度IPAは国際情勢の変化の中で原料ナフサを確保し品質に影響はないが顧客の品質要求水準は厳しく究極的に純度100%が望ましいと言われ始め、不純物を特定する分析能力をさらに向上。環境対応も強化し合弁会社の台塑德山精密化學(FTAC)の新設リサイクルプラントが使用済みIPAを先端半導体工場で使用可能レベルに再生するプロセスリターンを目指す。FTACは第2工場建設も決め28年9月から営業運転。生産能力を年3万t増やす。

 TMAHも韓国合弁の韓徳化学が第2工場を新設し27年9月に営業運転し生産能力を将来50%増強。立地は顧客が設備を増設する平澤地区。TMAHを適時供給でき品質サポートがしやすい。

 各材料とも日本で確立した分析手法を横展開するが今後各拠点の対応力強化も検討する。