2026.09.21 【電子部品メーカー・商社/ASEAN拠点特集】カトーレック グローバルEMS体制に強み アジア市場を重点に開拓加速

宇田昌弘社長宇田昌弘社長

 カトーレックは、電子機器の受託製造サービス(EMS)と物流を主軸に海外事業を強化している。EMS事業では、日本、中国、東南アジア、メキシコ、インドに計9カ国12拠点の生産体制を構築し、設計・調達から製造まで一貫して手がける高品質のサービスを提供。中でも、経済成長が続くASEANは重点地域と位置付け、市場開拓を加速している。

 EMS事業の売上高に占める各分野の割合は車載向けが35%、事務機器向けが34%。車載分野では自動車の電装化の進展を追い風に、事務機器分野ではメーカー各社のアウトソーシング需要の拡大を背景に、さらなる成長を見込んでいる。

 海外の顧客ニーズを取り込むため、今年から専任の営業人材を強化している。ASEANでは、顧客の拠点戦略に柔軟に対応し日系企業の開拓や獲得に注力する方針だ。

 ベトナムでは国内外からの企業進出が相次ぎ、地域によっては人手不足が深刻化している。宇田昌弘社長はこうした状況を踏まえ、「合理化と同時に魅力ある職場づくりを通じて、人財確保を目指す」と話す。同国では、物流事業も展開しており、需要拡大を見据えて倉庫の新棟建設も検討している。

 宇田社長は事業規模拡大ありきではなく、顧客の課題を解決するためのノウハウや情報量、人材のスキルを強化することを重視している。こうした企業文化の定着を各国で進めており、ASEANは比較的浸透しやすい土壌だ。一方でインドは「チャレンジの国」と位置付ける。市場が急成長する一方で人材の流動性が高く、合弁会社ならではの運営の難しさもある中、地道に経営基盤の構築を進めている。

 今後の成長市場として注力しているのがインドだ。旺盛な需要に対応するため、来年には工場を移転し、フロア面積を倍増する計画。8月には物流会社を設立し、新たな倉庫の建設に向けた検討も進めている。日系自動車メーカーやインド自動車メーカーの生産拡大の動きに対応することが狙いだ。西部のムンバイ郊外を中心に拠点拡充を進める。

 宇田社長は「インドではEMSと物流の両輪で事業を拡大していきたい。ロジトロニクスの実現に向けて投資をしていく」と意欲を示す。