2026.09.28 【業務用無線特集】JVCケンウッド 「KBX-P51」、IP無線機で現場DX支援

手のひらサイズの「KBX-P51」手のひらサイズの「KBX-P51」

 JVCケンウッドが6月に発売したIP無線機「KBX-P51」への関心が高まっている。LTEやWi-Fiを使って全国規模で通話でき、無線機ならではの堅ろう性と簡単な操作性に、クラウドを生かした機能を組み合わせた。「自治体・公共Week」や「名古屋国際消防・防災展」などで紹介し、来場者から多くの質問が寄せられた。

 特に反響が大きいのが、自動翻訳と音声の文字起こし(オプション)だ。自動翻訳は日本語を含む27言語に対応。送信した音声をクラウド上で翻訳し、相手側の端末で設定した言語の音声をほぼ即時に再生する。同じグループ内でも端末ごとに受信言語を設定でき、複数言語を使うスタッフとの一斉連絡を支える。外国人スタッフが増える建設や物流などの現場で、指示の行き違いを抑える効果が期待される。通話内容を録音・保存し、後から文字で確認できるため、聞き逃しや「言った・言わない」の防止、業務記録の効率化にも役立つ。

 サイエンスアーツのライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」と連携し、スマートフォン利用者との一斉通話やGPSを使った動態管理(オプション)にも対応する。PTTボタンを押すだけで話せるため、外国人スタッフにも操作しやすい。防じん・防水性能はIP68を備え、屋外や建設・土木現場で使える堅ろう性も無線機型端末の強みとなる。

 通信の安定性も訴求する。2枚のSIMとWi-Fiによる最大3回線を常時監視し、通信状況に応じて最適な回線へ自動で切り替える。デュアルSIM対応機はほかにもあるが、自動切り替えは同社独自という。災害対応や緊急時の連絡手段を求める自治体からも注目を集めた。

 同社はKBX-P51を、業務現場のDXを支えるコミュニケーション基盤と位置付ける。自治体や建設・土木現場などへの提案を進める。レンタル事業者によるイベント利用やホテルでの運用も始まり、導入事例の拡大を目指す。