2026.10.13 【CEATEC 2026】CEATEC開幕、AIの社会実装へ 共創ITとモビリティー連携、現場の課題解決へ

国内外の821社・団体が出展する「CEATEC 2026」が13日開幕した=千葉市美浜区の幕張メッセ

 デジタル技術による産業や社会の変革を目指すIT総合展示会「CEATEC 2026」が13日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕した。AI(人工知能)を製造現場や防災、人材育成などに活用する展示が集まり、企業や産業の枠を越えた連携を通じ、技術を社会実装につなげる動きが広がっている。

 テーマは「Transformation(変革)」。国内外の821社・団体が出展し、16日まで開催する。スタートアップ・大学研究機関は246社・団体に上る。「Japan Mobility Show Bizweek 2026」との併催により、ITとモビリティーの接点から新たな事業や価値を生み出す場とする。

 初日は、電子情報技術産業協会(JEITA)の新野隆会長と日本自動車工業会(自工会)の佐藤恒治会長が「日本の未来社会に向けて」をテーマに対談した。ものづくりとAIを融合し、現実の機器を動かすフィジカルAIに、日本の競争力を高める機会があるとの認識を共有。企業を越えたデータ共有や共通基盤の整備を訴えた。

 佐藤氏は「技術は手段でしかない。どんな価値を生み出すのか、どんな社会をつくりたいのか」と、目指す姿を共有する重要性を強調。新野氏は、データを提供した企業に「正当な利益が配分される」仕組みが必要と指摘した。

 展示では三菱電機が、フィジカルAIによるねじ締めの無人化技術を紹介した。部品の個体差や位置ずれを認識し、作業を行う。商品の陳列を担う人型ロボットの遠隔支援では、失敗時に人が操作して復旧し、その方法をAIが学習する。混じり合う音から人の声や機械音を取り出す音源分離技術も披露し、現場の状況把握に役立てる。

 富士通はゴジラを起用した体験型展示で、防災技術を示した。川崎駅周辺にゴジラが到達する架空の状況を設定し、計25万人の避難をシミュレーションする。多言語での誘導や道路の歩行者天国化などを組み合わせ、対策の効果を仮想空間で比較・検証する。

 骨格認識AIで参加者の動きをCGのゴジラに反映する展示も用意した。カメラ映像から人体の24カ所の関節位置を認識し、動きをデータ化する技術を、スポーツやヘルスケアなどへ展開する。

 NECは、AIがAI社員の生成や評価・育成、業務の再配分を担う自律型組織を紹介した。経営分析や資料作成などに適用し、判断の知見を組織全体に蓄積する。成果物の最終承認は人が担う。対話型AIを組み込んだVR(仮想現実)訓練のデモでは、作業手順や工具をAIに尋ねながら学べる仕組みを示した。正式提供に向けて開発を進めている。