2020.07.09 【家電流通総合特集】全電商連 コロナ禍の取り組み峯田季志会長に聞く

 国難ともいえる新型コロナウイルス感染拡大防止のため、緊急事態宣言が発令された。今までに経験したことのない状況の中で組合員の皆さんもこの4カ月間、春の商売にしっかり取り組まなければいけない時期に個展や合展などの催事を中止せざるを得ない状況となった。

峯田 会長

 また、地域店が得意とする顧客宅の訪問活動の自粛などもあり、ご苦労が多かったと思う。その中でもマスク、除菌液など新型コロナ感染拡大防止の商材を提案しているお店もあった。また、地域のお客さまに対し感染拡大防止の商材を寄付した仲間もあり、様々な活動が行われた。

 毎年3月に開催している正副会長会議、執行部会は〝3密〟を避け、県境をまたいだ移動ができないため開催できない状況だった。ただ、令和3年度に向けた事業や各単組の意見を伺うため、初めて各部会のWeb会議を開催した。有意義な意見が出され、皆さんの声を反映しながら令和3年度に向けてスタートすることができた。

 先日も執行部会を開催できず、正副会長と地区協会長がWeb会議を行い、6月開催の全国電商連の総会を正副会長だけの出席とし、そのほかは書面決議で参加することにさせていただいた。このような環境下であり、皆さんに理解してほしいと思っている。

「新しい日常」を徹底

 組合員の皆さんも新しい生活様式、新しい日常の徹底を図っていただきたい。新型コロナの影響は長期化するだろう。第2波、第3波が懸念され、「新しい時代だ」ということをしっかり認識しなければならない。こういう時代だからこそ、より良い未来に向けて元気にチャレンジすることが重要だ。

 新型コロナに負けないためにも、今まで培ってきた「絆、つながり」が大切。「共助の精神」の下、組合員の存在感をしっかり構築することが大事だ。

 国も小規模事業者に対して持続化補助金など、様々な策を講じている。都道府県も支援策を打ち出しており、組合の力を発揮して皆さんの置かれている立場、環境などをしっかり訴えていく責任を感じている。

 スマートライフコンシェルジュ講習会には組合員の期待も大きいと考える。ブロンズコースの受講は8千人を超え、ゴールドコースも5千人まであとわずかだ。フォローアップ講習に対する期待も大きい。ただ、今は開催できる環境にない。各単組の状況などを踏まえながら情報を共有し、できる環境であれば開催に向けて取り組んでいきたい。準備はできている。ご理解いただきたい。

 毎年、高い評価をいただいている高齢者宅無料点検活動にも、しっかり取り組みたい。毎年9月に実施している事業で、全国電商連でも〝1丁目1番地〟の事業と捉えている。しっかり考えながら判断したい。

 青年部活動は強力に進めていきたい。青年部長会議の開催および地区協での青年部サミットを支援しながら開催していただきたい。開催できない場合にはWeb会議での情報交換を行ってほしい。

事業承継と協業化に注力し組織の増強へ

 組合員は毎年減少しているものの、一時に比べると減少幅が小さくなっている。活力ある単組をつくるためにも新しい仲間を増やしたい。事業承継と協業化に引き続き力を入れ、組織を増強したい。また、「自分の市場は自分で守る」立場から、ガイドラインの申告、消費者庁への情報提供にも力を入れていく。

 毎年、地球温暖化が原因と見られる災害が発生している。コロナ禍の中で災害が発生した場合、避難所などの運営が心配される。今こそ、太陽光発電や蓄電池などにしっかり取り組むことが重要だ。「マイナスをプラスに変える」よう、皆さんと共に取り組んでいきたい。強力に推進していこうではないか。

 一刻も早い収束を願っております。