2025.06.05 中古住宅とリノベの総額で物件探し、パナソニックHD系から検索サービス登場
パナソニックハウジングソリューションズが発表したリノベ物件の検索サービス「リノリッチ」=東京都港区
パナソニックホールディングス(HD)傘下で住宅設備を手がけるパナソニックハウジングソリューションズは、中古住宅とリノベーション工事の総額で物件探しが行える国内初のサービス「リノリッチ」の提供を始めた。住宅価格の高騰を背景に新築にこだわらない住宅購入者が増える中、施主が希望の暮らしに合う中古物件を探せるよう支援する。
今回のサービスの提供先は、パナソニックハウジングソリューションズの加盟店。サービスを通じ、物件とリノベーションを合わせた総額で検索できるシステム「リノ速」を提供する。加盟店の数を2027年度に150店舗、30年度には500店舗に増やすことを目指す。
検索システムでは、リノベーション費用を3段階で把握できるようにするほか、マップで駅に近い物件を表示することも可能だ。このため加盟店は、同費用込みで顧客の予算内に収まる物件と理想の暮らしに合うリノベーションを、同時に提案することができる。
リノベーションは、全面改修の「フルリノベ」に、「LDK(リビング、ダイニング、キッチン)リノベ」と「水廻りリノベ」を加えた3つのプランから選べるようにした。
中古住宅を購入した施主の多くは、そのまま住むのではなく、改修して居住する傾向にある。ただ購入時には、リノベーション費用や相談先が不明なまま購入を決めるケースも見られ、同費用を含めた総額で提示することが望まれていた。
新サービスは、工務店やリフォーム店などの同社パートナーに提供。25年度中には、戸建て住宅にも展開する予定。施主による物件検索は、7月以降に順次開始する計画だ。
東京都内で開かれた発表会で、営業本部住宅・建築政策推進室の松川武志室長は「順次(サービスを提供する)エリアを拡大し、国内全体をカバーしたい」と強調した。広がる中古住宅市場を開拓したい考えだ。