2025.05.22 立川ブラインド工業「窓まわり電動製品」で攻勢 スマートホーム市場の開拓に意欲

実際にリモコンを手に取って操作する来場者

開催初日の午前、来場者は熱心に説明員の話を聞いていた開催初日の午前、来場者は熱心に説明員の話を聞いていた

ダイキンとのコラボ展示ダイキンとのコラボ展示

スマートフォン操作アプリ「HomeLink」操作画面スマートフォン操作アプリ「HomeLink」操作画面

 建築物の窓まわり製品を中心に製造・販売する立川ブラインド工業(東京都港区)は、電動化したブラインドやカーテンなどの内装品の展開に力を入れている。その一環で、電動製品をスマートフォンで簡単に操作できるようにした。IoT(モノのインターネット)などの技術で快適性を高めた次世代住宅「スマートホーム」が広がる中、同住宅を支える電動製品の需要開拓に弾みをつける。

 同社は、窓まわりの電動製品「ホームタコス」の利便性を高める取り組みに注力。今回、利用シーンに合わせて多彩な家電とともに電動製品もスマホで操作できるようにした。

 そこで威力を発揮するツールが、家中の家電や住設機器を管理・操作できるリンクジャパンのスマートホーム統合アプリ「HomeLink(ホームリンク)」だ。同社を担当するリンクジャパンのアライアンス事業部の本間裕貴アシスタントマネージャーは「意見を取り入れながら月1でアプリはアップデートしている」と説明。ブラインドなどの窓まわり電動製品を便利に操作できるよう、仕様などを更新し続けているという。

 窓まわり電動製品をホームリンクに登録すると、多彩な機能を実現できる。例えば、タイマー機能を活用すると、「朝の決まった時間にブラインドを自動で開け、夜になると自動で閉じる」といった生活スタイルに応じた設定が可能だ。

 外出先から閉め忘れがないかを確認することも可能で、防犯効果が期待できる。さらに通知機能を「見守り」に生かせることも売りで、遠方で暮らす家族の操作状況をさりげなくスマホから把握できる。

 スマホ操作できる電動製品は、4月に発売したロールスクリーン「ラルクシールド」やタテ型ブラインド「ラインドレープ」など。今後も対応製品を順次拡大する方針で、6月には電動カーテンレール「トリーチェ」にも広げていく計画だ。

 また、従来のコンセント仕様だけでなく、バッテリー仕様にも対応。このため、配線工事を気にすることなく、電動製品を取り付けることができる。

 同社はこうした新製品を披露する「タチカワブラインド新製品発表会2025」を開催中で、8月までの間に全国15カ所で開く予定。

 15、16日の両日に新宿NSビル(東京都新宿区)で開いた際には、インテリアメーカーや住宅設備の工事店などの関係者が来場した。

 発表会の狙いについて、立川ブラインド工業のマーケティング本部販売促進部SP課川野夏実氏は「新製品の使用シーンや動きを実際に体感してもらいたい。インテリアとしてのファッション性も含めて(多彩な魅力を備える新製品の)選択肢を広げたい」と意欲を示した。

 発表会では同ビル内にあるダイキン工業のショールーム「フーハ東京」への来場を促すための特典も用意。ショールームには、パネルの色をカスタマイズできるルームエアコン「risora(リソラ)」と立川ブラインド工業のデザインブラインド「アフタービート」を展示している。相性が良い窓まわり製品とエアコンを共同展示することで、両製品の提案力を高めたい考えだ。