2020.07.30 【電子部品技術総合特集】ホシデン中井保夫執行役員技術本部長兼研究開発・技術管理担当

中井 執行役員

基礎研究と製品開発の融合

 ホシデンは、得意の機構、音響、高周波、無線、光学、表示デバイスのコアテクノロジーに基づく製品開発と将来の電子部品業界の需要を見据えた次代を担うコアテクノロジー創出に積極的に取り組む。

 開発テーマのターゲットにしているのは▽車載関連市場製品(建機、農機を含む)▽アミューズメント機器▽IoT関連機器(産機、住設を含む)▽小型情報端末・無線モジュール搭載製品▽AI関連市場向け製品・ソリューションビジネス▽医療・美容・健康機器。

 中井保夫執行役員技術本部長兼研究開発・技術管理担当は「市場の変化が著しい昨今、いくら需要を先取りした新製品でもスピーディに高付加価値化を実現しなければ、瞬く間に陳腐化してしまう厳しい競争下にある。基礎研究と製品開発を融合させた効率的かつスピーディな研究開発スキームが欠かせない」と言う。

 ◎入力出力デバイス/ヒューマン・マシーンインターフェイス◎接続デバイス/マシーン・マシーンインターフェイス◎音響デバイス◎センサーデバイスのほか、自動車(車載)用途に特化した無線モジュール、各種検出用スイッチ、ドアハンドルセンサーなどを重点開発アイテムとして開発を加速する。

 そのため、欧米およびアジア地域での設計・開発体制、情報収集機能を整備。ワールドワイドでの人材育成、人材最適配置に力を入れる。大学、研究機関などとの共同研究、学術交流を幅広い技術範囲で実施するなど、産学協同にも積極的に取り組む。ナノ素材やエコ素材の調査。それらを採用した新規部品の開発に注力する。5G、自動運転など先進アプリケーション市場に向けても単なる部品供給だけでなく、ソフトウエアを組み込んだモジュール製品やシステム対応製品の開発、製品化を進める。新型コロナ感染拡大を受けて医療、衛生、在宅、巣ごもりがキーワードになった新市場・製品ニーズ出てくると予想し、それらに必要となる新製品開発も急ぐ。

 中井執行役員は「今年度は最新技術の紹介を目的にプライベート展〝ホシデン技術展示会2020〟の開催を計画している。可能な限りお客さまに直接ご紹介する機会を頂き、新製品の開発、改善を加速させていく」と話している。