2020.07.31 【中国・四国版】家電販社の取り組み巣ごもり需要、給付金を追い風に
今年の夏商戦はいつもと様相が異なるが、4K8Kテレビに期待がかかる
中国・四国地方の今年の夏商戦はいつもと様相が異なる。家電販売会社は例年であれば夏合展を開催しているが、今年は各社とも中止となった。一方、個展を開催した地域店では一定の成果が見られた。訪問して故障・修理に対応するという日頃の営業手法が、地域店の強みとなっている。
パナソニックLE中四国社は、春・初夏の合同展示会を全て個展に切り替えた。4、5月は苦戦したものの、顧客との接点活動を増やし、6月に入ってからはキャッシュレス5%還元最終月と猛暑、特別定額給付金という追い風も得て、第1四半期でほぼ前年並みに回復した。PS会キャンペーンでは原点に立ち返り点検活動を強化する。テレビや冷蔵庫など巣ごもりで使用頻度の高まる商品のうち、掃除機に取り組み、昨年の秋に実施した炊飯器に続くダイナミックなキャンペーンを計画している。
東芝コンシューママーケティング中四国支社は、新型コロナウイルスの影響で「新商品内覧会」を中止した。「ニューノーマル(新しい日常)」への対応を目指し、オンラインや動画配信を積極的に活用。オリジナル動画が見られるQRコード付きの小冊子を作成して勉強会を補完している。地域店の「生活展」も中止になったため、これを補う施策として「夏の大感謝祭」を実施した。
三菱電機住環境システムズ中四国支社は、中四国地区で予定していた夏合展11会場を全て中止とした。4-6月は前年同期比プラスで推移する。家電エコポイント特需の買い替え、キャッシュレス還元の駆け込み需要などが貢献した。
商品面では真ん中冷凍室のWXシリーズ、真ん中野菜室のMXシリーズが好調。エアコンはZXVシリーズがけん引している。
シャープMJホームソリューション社中国統轄部は、新型コロナウイルスの影響で前半戦の個展、商談会は軒並み中止となった。個展は最近になり再開したが、開催したところでは成果が上がっている。7月以降は補助金などの追い風もあり、前年比で堅調に推移すると見る。9月ごろにはコロナの状況を見ながら特招会の開催も検討していく。
有機ELをはじめとするテレビのラインアップが出そろい、8Kテレビの店頭導入も進んでいる。調理家電の中では、内食の影響でホットクックが今後も期待できる。