2020.08.05 【インダクタ特集】サガミエレク「CHVR1277シリーズ」を開発
高耐圧パワーインダクタ「CHVR1277」
サガミエレクは、車載用インダクタの製品ラインアップを拡充している。デジタルアンプ用をはじめ、ECU用のパワーインダクタ、電動化に対応したDC-DCコンバータトランスなど、相次いで新製品を開発した。
デジタルアンプ用インダクタで代表的な新製品は2in1構造による省スペース化を実現した「DBL7280H」。平角線を使用することで小型化を図った。サイズは2in1構造で6.7×7.2×8.5ミリメートル。低ロス材および無酸素銅線(OFC)を採用して低歪・高音質を実現した。しかも大電流、低抵抗。使用温度範囲はマイナス40-プラス125度(自己発熱を含む)。
さらに4in1構造により省スペース化を達成したデジタルアンプ用インダクタ「DRP9210C」を開発した。平角線を使用し、しかも4in1構造を採用することで、15.3×9.2×10ミリメートルと小型化し、省スペース化に対応。また、低損失のフェライト材およびOFCを採用したことで低歪、高音質、加えて大電流、低抵抗を実現した。
パワーインダクタでは、新たに180度対応の「CHTR6145C」をリリース。高耐熱に適した使用材料の見直し、構造設計、さらには背面実装対応といった工夫を凝らした。20Gの耐振動も実現している。ECUの小型化に対応し、サイズは6ミリメートル角×4.8ミリメートルだ。
高耐圧パワーインダクタとして「CHVR1277シリーズ」を投入した。従来品の内部構造、材料を見直し、業界最大クラスの600V耐圧を達成。トランスを使用することなく、チョッパ方式を採用することで回路の小型、低コスト化を可能にした。
このほかパワーインダクタは、小型、大電流対応を図った「CBE1914HS」「CBE2618H」「CDG6250C」などを発売。
車載用DC-DCコンバータトランスの新製品には「9EHHA」「11EHHA」「19LDHA」の3タイプをそろえる。いずれもEV、HEVといったxEVのバッテリチャージャやバッテリ・マネジメント・システム(BMS)のDC-DCコンバータトランスとしてラインアップした。