2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】アイティフォー 佐藤恒徳社長
ストック型ビジネス移行を推進
20年度は18年度からスタートした中期経営計画の最終年度になる。現中計は金融や公共、小売り向けなど得意事業領域を伸ばしながら新規に取り組む決済システムの拡大などを目指してきた。19年度は売上げ、経常利益、最終利益で過去最高を達成するなど堅調に推移し、サービス中心のストック型事業への移行が成果になってきている。
今年度は新型コロナウイルスの影響が一部で出ているが、ICTでビジネスを変革する取り組みは進むため、全体では確実に収益につなげていきたい。事業別にはコロナ禍でも公共は引き続き堅調だ。債権管理「キャルス」とBPOを組み合わせた提案でBPO案件は継続して増加。BPOは41団体に導入し3-5年の長期契約も増えている。金融向け個人ローン業務支援システム「スコープ」も好調で、新オプション「ローン申込WEB受付システム」によりコロナ禍で増える非対面への要望に応えていく。
決済システムも順調だ。キャッシュレス決済クラウドサービス「アイリッツペイ」は1台の端末でマルチ決済ができる。今年3月に3万台を突破するなど好調だ。さらに無人販売用の組込み型端末「アイリッツペイ決済ターミナルS1」を開発し下期から投入する。自動販売機などへ組み込めるため、非対面決済向けに訴求したい。
小売業界はコロナで苦しい環境に置かれているが、一方でEC(電子商取引)は好調だ。ECサイト構築支援サービス「アイティフォレック」を前面に小売業の課題を解決していく。コンタクトセンター向けサービスでは自動受架電システム「ロボティックコール」が引き続き堅調なほか、新たに在宅コンタクトセンターソリューションを発売。コロナ禍でコンタクトセンターの在宅化を推進する動きを受け、在宅オペレータの効果的な管理を実現する仕組みとして提案していく。
今年度は上場20周年、商号変更20周年の節目になる。従来型のビジネスモデルからの転換が求められる中、ストック型ビジネスへの移行をさらに進めながら次期中計の立案に取り組みたい。