2020.10.13 電機業界 9月の主な企業倒産

 SMK-LOGOMOTION(東京都品川区、設立15年、角芳幸社長)は破産。負債総額は約30億3500万円。

 東証1部のコネクタメーカーのSMKの連結子会社。SMKが51%、スロバキアのLOGOMOTION,s.r.oが49%を出資し、電子機器部品の開発など手掛けていたが、利益は設立以降、5期連続で赤字を計上した。また資金繰りは、SMKなど株主からの借入金に依存していたが限界に達し、事業継続が困難な状況に陥っていた。

 そうしたなか、SMKは同社の事業を継続するために、株式譲渡などの交渉を重ねていたが、話し合いによる解決が難しいと判断。合弁事業を終了するために、9月9日、破産を申請した。

 三信電機製作所(東京都三鷹市、設立67年、中村繁克社長)は破産。負債総額は約4億円。

 電子応用装置製造業を手掛け、センサー用各種コイルの製作技術、画像診断装置用センサー部の微細はんだ付けなどの製作技術を背景に、無線通信機器、医療用機器、電源関係で大手含めた取引先を確保。競合の激化や取引先からの需要の減退が続き、業績が悪化、さらに新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、受注減少の深刻化が引き金となり、資金繰りがひっ迫していた。

 セイワ(埼玉県川越市、設立05年、宇木成敏社長)は破産。負債総額は約1億円。

 電気通信機器向け等の精密部品切削加工を手掛けていた。本社工場をはじめとする設備投資の負担が重かったなか、思うような売上高をあげることができず事業の継続が困難になった。

 東海精工(茨城県水戸市、設立91年、小川浩一社長)は破産。負債総額は2500万円。

 コネクタなどの電子部品製造・組立加工、プラスチック金型の設計製作業を手掛けていたが、近年は取引先の減少で受注は振るわず、収益面も悪化していた。

 借入金負担で資金繰りも苦しくなり、先行きの見通しが立たなかったことで事業継続を断念した。