2020.11.11 【電池の日特集】電池月間正しい使い方を啓蒙
電池月間は、電池の正しい使い方を啓蒙していくことも狙いにある。電池はコモディティ化(日常品化)して使い方が単純な分、正しい使い方を理解していない人も多い。使い方を間違えれば機器の故障や事故につながるため注意が必要だ。
主要電池メーカー各社のアルカリ乾電池は、長期保存や液漏れ防止構造など独自技術により安全性を高めている。ラベルなどにも「長期保存」や「液漏れ防止」などと表記されているが、正しい使い方をした場合に限っており、使い方を誤れば液漏れを起こしてしまう。
では、なぜ液漏れをするのだろう-。
液漏れの多くは電池の過放電によるもの。電子機器は電池を入れているだけで回路に微弱電流が流れるため、電池を入れたままにすれば電池容量がなくなっても、電子機器が電気を必要とし過放電状態になってしまう。
過放電になると電池内にガスが発生するため、そのままでは電池内にガスがたまり破裂してしまう。この破裂を防ぐために液漏れさせているのだ。つまり、爆発事故を防ぐために液漏れしているといえる。
ただ液漏れしてしまうと機器が破損してしまう。いかに液漏れさせないように使うかがポイントになる。
正しい使い方をしていながらも液漏れを防ぐには、機器を長期間使わない場合に電池を抜くことに尽きる。懐中電灯などで電池を入れっぱなしにして液漏れした経験のある人は多いだろう。
最近の液漏れの事例ではリモコンが多い。リモコンの電池がなくなっているにもかかわらず、何度もボタンを押し通電しようとすることで電池に負荷がかかり過放電になるためだ。何度かボタンを押すと操作ができる場合もあるため、使っている人は電池容量がなくても使い続けて液漏れにつながっている。
動くからもったいないと思うのではなく、少しでも動きや反応が鈍くなったら早めの電池交換が、液漏れや事故を未然に防ぐ最善策になる。