コロナ禍でコンサートの中止が相次ぐ中、22回の開催を重ねた日本レコード商業組合福岡県支部主催の「博多演歌まつり」は昨年に続き、今年も中止が決定している。

　ミュージックプラザ・インドウ（印藤楽器店、福岡市中央区）の印藤泉社長は「ファンと歌い手、販売店をつなぐことはできないか」と石川さゆり、島津亜矢、北山たけしら九州出身歌手が多いテイチクエンタテインメントに企画を持ち込み、ＭＰインドウの関連会社ムジカインドウで共同制作を行い、九州出身やゆかりのある演歌歌手を集めたオムニバスCD「きらぼし演歌『絆』」を発売した。日本レコード商業組合九州支部（貴島和文支部長）が全面協力し、22日から加盟全19店で販売している。

　選曲には九州支部の各店も加わり、テイチク所属歌手以外にも村田英雄、水前寺清子、八代亜紀、山内惠介ら九州出身歌手のヒット曲を収録。「博多演歌まつり」で出演者全員がエンディングで歌う「九州まつり唄」（ばってん荒川）を収めるなど、こだわりの全18曲となっている。

　全22ページのブックレットには歌手の出身地や楽曲解説も盛り込み、ジャケット写真とブックレットは鹿児島の「薩摩切子」、福岡の「博多献上柄」の地紋や福岡県柳川市の「さげもん模様」などをあしらい、九州色を打ち出している。

　アルバムタイトルの「絆」は希望と前向きなメッセージに、九州の〝絆〟、ファンと歌手の〝絆〟、音楽と人の〝絆〟などの意味が込められている。印藤社長は「新たな需要創出と販売店の〝絆〟を深める各組合のリードケースになれば」と話している。　

　「きらぼし演歌『絆』」(品番MITE-3123、77分48秒、2400円／税込み)の収録曲は、長崎は今日も雨だった（前川清）、雨の慕情（八代亜紀）、津軽海峡・冬景色（石川さゆり）、大器晩成（島津亜矢）、三百六十五歩のマーチ（水前寺清子）、天城越え（石川さゆり）、さざんかの宿（大川栄策）、おふくろさん（森進一）、酔芙蓉（島津悦子）、風蓮湖（山内惠介）、無法松の一生～度胸千両入り～（村田英雄）、おんなの出船（松原のぶえ）、高千穂峡（北山たけし）、舟唄（八代亜紀）、ひまわり（前川清）、帰らんちゃよか（島津亜矢）、博多山笠（かつき奈々）、九州まつり唄（ばってん荒川）。

　企画制作・販売協力店（日本レコード商業組合九州支部加盟店）は、[福岡]ミュージックプラザ・インドウ（福岡市中央区）、ヨシダ楽器イオン福岡伊都店（同西区）、平尾レコード店（同南区）、ラインレコードBRASS店（糸島市）、甲斐田レコード店（柳川市）、[佐賀]デンキとレコード さとう（鳥栖市） 、しのはらレコード店（伊万里市）、みきや楽器店（唐津市）、[大分]コトブキレコード（日田市）、𠮷松楽器店（杵築市）、[熊本]ムラヤマレコード水前寺本店（熊本市中央区）、ムラヤマレコードイオン熊本中央店（同）、ムラヤマレコード 宇土シティモール店（宇土市）、成電社（八代市）、ツルヤ楽器店（人吉市）、[鹿児島]十字屋CROSS（鹿児島市）、オニツカ（伊佐市）、ミヤタカンパニー（霧島市）、島津（志布志市）。