2021.09.01 【防災の日特集】ニチコン「パワー・ムーバー・ライト」

3.0kW出力 外部給電器「パワー・ムーバー・ライト」VPS-3C1A

軽量・コンパクトな3.0kW品

 ニチコンは、多発する自然災害への対応として手軽に導入できるポータブルタイプの蓄電システムから、企業や避難所などのバックアップ電源として太陽光発電と連系した公共・産業用蓄電システムまで幅広いニーズに対応する製品を市場投入している。

 外部給電器「パワー・ムーバー」は、EV・PHV・FCVの電池からの電力供給装置として緊急時や野外イベントなどで使える。自動車の荷室に収納して簡単に持ち運べ、操作できる。

 2019年の台風被害で発生した千葉県の大規模停電時の復旧支援に4.5kW出力品が使用された。8月には、さらに軽量、コンパクトな3.0kW出力品「パワー・ムーバー・ライト」を発売した。

 太陽光発電とリチウムイオン電池を組み合わせた公共・産業用蓄電システムは、非常時に系統から独立して自立運転し、万一のときの安心・安全を確保。電力変換出力10~数百kW、蓄電池容量16~数百kWhまで幅広く対応し、避難施設などの規模に応じて選択できる。平常時にはピークカットで電力の基本料金を抑え、ピークシフトで系統電力の使用抑制機能を持つ。

 家庭用蓄電システムは、基礎工事不要な超小型の蓄電容量4.1kWhから業界最大容量の16.6kWhまでそろえている。新製品の16.6kWhと11.1kWhは、停電時に自動で瞬時に蓄電システムからの給電に切り替え、家中のコンセントから電力を供給する。200V仕様のエアコンやIH調理器も使える。10年の自然災害補償付き。気象警報自動制御機能も備えた。同社V2Hシステム「EVパワー・ステーション」と自動連系して太陽光発電電力を蓄電システム、EVに蓄えることができる。

 小型軽量、低価格、設置工事不要で小規模店舗、公共施設、マンションで手軽に蓄電システムとして使用できるポータブル蓄電システムもそろえている。

 EV・PHV・FCVに接続して家庭への給電が可能な系統連系型V2HシステムEVパワー・ステーションは停電時の家庭用電力に使える。安い時間帯の電力をEVなどに充電できるほか、FIT終了ユーザーの自家消費としてEVに充電することも可能。EV・PHVに倍速充電できる。

 太陽電池とEV・PHVの電池と蓄電池を効率よく連係させ、太陽光で発電した電気を家庭で使用、蓄電したり、EVに充電でき、停電時にはEVの電池と蓄電池の両方から給電できるトライブリッド蓄電システムも好評を得ている。