2021.09.03 フェーズメーションがEA-1200を発表管球式LCRフォノアンプEA-1000の後継機

フォノアンプ「EA-1200」

フォノアンプ「EA-1200」の背面フォノアンプ「EA-1200」の背面

EA-1200 3筐体EA-1200 3筐体

 協同電子エンジニアリングは、同社の展開するオーディオブランド、「フェーズメーション」の新製品として、管球式LCRフォノアンプ「EA-1200」を11月下旬に発売すると発表した。

 同機は昨年発売した、同社のフェーズメーションブランドの集大成として一切の妥協を排し、全6筐体(きょうたい)としたフォノアンプ「EA-2000」の音色を受け継いだ「EA-1000」の後継機という位置付けとなっている。

 同機の主な特徴としては、左右チャンネル独立3筐体構成とし、整流に整流管5U4Gを採用した強靱(きょうじん)な電源部を装備、かつアンプ部を別筐体とすることで、高いセパレーションと高信号対雑音比を実現した。MCカートリッジ用の昇圧トランスは、同社の「T-1000」の内蔵トランスを基に、チューニングを施したものを内蔵し、高音質化を図っていることなどが挙げられる。

 EA-2000と同様にイコライザー部には、LCR型を採用し、音楽情報のロスを最小限にして臨場感と、見通しの良いステージ再現で演奏者の実在感を表現可能としている。

 そのほか、MM(可動マグネット)型と、MC(可動コイル)型のカートリッジを切り替えて利用できる。MC型使用の場合のノイズ対策としてバランス、アンバランス入力の切り替えにも対応している。

 モノラルファンにうれしい機能として、RIAAカーブ以外のDECCA用カーブ(Mono1)と、コロムビア用カーブ(Mono2)も用意しており、これらレーベルの初期LPを正確なイコライジングで再生可能となっている。

 筐体も1.6ミリメートル厚の銅めっき鋼板シャシーベース、2ミリメートル厚アルミ材に磁気シールドを配したカバーで構成されたリジッドな筐体構造を採用、剛性の確保と磁気歪の低減を実現した。重量級金属インシュレーターも採用し、外部振動からの影響を小さくしている。

 同フォノアンプの標準価格(税込み)は121万円。同社は「アナログもまだまだ極め尽くされていません」を合言葉として、今後もアナログオーディオ製品の開発に注力していく。