2021.11.02 【ケーブルテレビ特集】ローカル5Gの取り組みZTV
鳥羽丸艇庫
道路の4K高精細映像情報配信など
三重県・滋賀県・京都府・和歌山県で、ケーブルテレビ事業を展開するZTV(津市)は、ローカル5Gのさまざまな取り組みを進めている。
昨年10月、関西初の商用免許を取得。ローカル5G無線局を活用し、滋賀県長浜市と米原市で交通量・降雪量の多い道路の4K高精細映像情報をリアルタイムで配信している。
津市と連携し、同月オープンの文化施設「津市久居アルスプラザ」内にローカル5G基地局を設置した。5Gの高速インターネットを実感してもらうため、ローカル5Gを用いたフリーWi-Fiが利用できる環境を提供。学生や地域住民の利用が多い。
今年10月13日、滋賀県草津市内の滋賀放送局でローカル5G基地局を整備。引き込みや棟内への新規配線が難しい集合住宅で、光ファイバー幹線から顧客宅までのラストワンマイルをローカル5Gで無線化し、高速大容量のインターネットサービスを提供する。今秋からモニター利用の検証を開始する予定。
三重県鳥羽市で今年12月からローカル5Gを活用した港湾内安全管理の実証実験を開始する。総務省の課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証の一環で、鳥羽商船高専、シンクレイヤ、NECなどとコンソーシアムを結成。
実証ではローカル5Gを活用し、港湾内航行中の船舶に対する操船支援の提供、高精細映像とAI映像解析を用いた停泊船の異常検知、船舶の着岸確認などの自動化で、港湾業務効率化を実現する。
ZTV新事業推進部兼秘書室の朝熊淳部長は「ケーブルテレビ局として地域密着のノウハウを蓄積してきた。ローカル5Gの技術でさらに強みを増し、新事業など検討していきたい」と意気込む。