2021.12.09 「トレーを自動除菌」で“ぬめり”抑える韓国コーウェイが加湿空清発売

「AIRMEGA 250H」は給水タンクを上部から抜き取れる

 空気清浄機や浄水器などを製造・販売する韓国コーウェイが、日本の空気清浄機市場の開拓に本腰を入れ始めた。国内の大手家電が圧倒的な強みを持つ加湿空清市場に、外資系メーカーでは珍しい加湿空気清浄機の新製品「AIRMEGA 250H」を15日に投入すると発表。給水トレー部に次亜塩素酸による自動除菌機能を備えてぬめりを抑えるなど差別化した機能を訴求したい考えだ。

 250Hは、加湿部と空清部を独立させた構造が特徴だ。加湿空清では、空清フィルターの奥に加湿フィルターを配置する並列型の構造が一般的。

 コーウェイ・ジャパンの今野洋志セールスマネージャーは、その理由を「小型、低コスト化などを考慮すると並列型になりがち」と説明する。逆に250Hは、高さ72センチメートル、幅40センチメートルとやや大き目で、大手家電の大型タイプと同等クラスのサイズ感となるが、約28畳の広さまで対応する空清能力を持ち、価格も税別6万8000円に抑えている。

 加湿部には、90分ごとにトレーの水を電気分解して次亜塩素酸を生成し、トレーと加湿フィルターを自動で除菌する機能も付けた。手入れの手間となりがちなトレーのぬめりやカビなどの発生を抑え、大腸菌、黄色ブドウ球菌を99.9%不活性化するという。なお、次亜塩素酸を生成するのに水道水の塩素を活用しており、ミネラルウォーターや浄水などの使用は推奨していない。

 「水と空気のプロ」を自認するコーウェイは昨年、グローバルで120万台以上の空清を販売した実績を持つ。こうした実績とともに、独立型のメリットを国内市場でどう示していけるかが、販売の成否を左右しそうだ。

(10日付の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)