2022.01.21 【LED照明特集】22年の事業戦略三菱電機照明・吉村恒則代表取締役社長

吉村 社長

青空照明「misola」訴求
品揃え拡充、システム提案も

 昨年は、新型コロナの影響で止まっていた案件が動きだし、LED照明へのリニューアルが進んだ。8月までは好調で、2021年度上期で見ると前年から売り上げは2桁伸びた。

 8月以降は、部品調達の問題が発生し、生産・供給面に影響が出た。できるだけ調達可能な部品を使うように設計変更するなど、製品の供給を止めないようにさまざまな取り組みを進めているが、需要はあるが供給しきれないといった状況だ。

 今年は、青空照明「misola(みそら)」で次の展開を進めるために、顧客の声などを反映した新製品の仕込みを行っていく。同時に、LEDからLEDへのリニューアルも動きだしている。こうした需要に応える高効率な照明を取りそろえるとともに、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からもニーズが高まっている調光制御と組み合わせた提案を加速していく。

 みそらは計画通りに導入が増えており、これまでに1500台以上を販売した。壁埋め込み形を製品化するなど、ラインアップも増やしている。今後はサイズ展開や厚み・奥行きなど顧客の声を聞きながら製品バリエーションを検討していくとともに、照明制御を含めたシステム提案に注力したい。さまざまなニーズに応えるソリューションを用意していく。

 みそらを店舗などの奥に設置し、そこまで人を導く導線として使う提案など、新たな可能性も模索し始めている。新規顧客の開拓にもつながっており、手応えを感じている。

 部品調達の不透明感などビジネス環境に厳しさはあるが、業務効率を考えながら、社内のDX(デジタルトランスフォーメーション)を当社も加速していく。照明は少量多品種であるため、人的パワーがかかりがちだったが、それをDXにより効率化できるようにしていく。

 照明は天井といった高所にある。この位置をうまく使えば、ほかのシステムやセンサーなどとの連携で最大の効果を発揮できると思っている。照明のIoT化でもこうしたことを考え、将来に向けてアンテナを常に張りながら取り組んでいく。