2022.01.20 「リチウム不足」に脱炭素の技術で対応へ量研とマイクロ波化学 希少金属精製で新手法実用化目指す

マイクロ波化学が手掛けているプラントの例(提供=同社)

 量子科学技術研究開発機構(量研)とマイクロ波化学(大阪府吹田市)は20日、レアメタル(希少金属)の精製について、化学処理とマイクロ波加熱を組み合わせた新たな技術の社会実装に取り組むと発表した。省エネにつながるもので、電池をはじめ需要が急増するリチウムなどが主眼。既に原理的には確認しており、パイロットプラントなどでの展開を経て、2028年ごろの実用化を目指す。

 世界中の鉱山や、鉱石の精錬、また広くリサイクルなどへ応用。希少金属などをより多く、低コストで回収できると見込む。日本で鉱山といった市場はまず考えられないが、希少金属確保へ向け、精錬などについては、「欧米でも、域内で手掛けたいというニーズがある」という。経済安全保障のためにも、大幅な省エネのできるプラントなら、日本で精錬が進む可能性もある。
(21日付の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)