2022.01.28 芸能生活58年目小林幸子  「今やるべきことを一生懸命やる」

「先のことを考えず、今やるべきことを一生懸命やることが大切」と語る小林幸子

前向きな言動で活動を続ける前向きな言動で活動を続ける

 「ラスボス(最後に待ち受ける最強の存在)」の愛称でも知られ、幅広い世代に愛される歌手の小林幸子は「先のことを考えず、今やるべきことを一生懸命やることが大切」と今を生き抜くコツを教えてくれた。「真剣に。でも、深刻はダメ」と話す姿には、強い信念と優しさがあった。

YouTube公式チャンネル
4カ月で登録者数10万人突破

 小林は今年、芸能活動58年目。長きにわたり第一線で活躍し続けているにもかかわらず、活動の場を限定しない。積極的にSNSの運営も行う。2021年9月にリニューアルしたYouTube公式チャンネル「小林幸子はYouTuBBA‼」は、4カ月で登録者数10万人を突破。ユーチューバーとのコラボや、結婚観といったプライベートに関するトークなど、さまざまな企画を配信する。

 小林は21年を「コンサートができない代わりに配信ライブを行うなど、新しい発見が多く楽しい1年だった」と振り返る。中でもユーチューブは「台本もなく、いつも通りの素の自分」だという。

 小林が受ける仕事には本人が知らないジャンルのものも多いが「声を掛けてもらえることがうれしい」と笑顔を見せる。時には「仕事を選ばないのですか」と聞かれることもあるというが、家族のような信頼関係があるスタッフとともに受けるべき仕事を吟味しているという。その上で「何事も受け入れるのが今の時代。『自分はこうだ』と決めつけるのは良くない。そういう思い込みは自分が勝手に作っているだけ」と柔軟な姿勢を見せる。「思い込みを捨てて、思いつきを拾う」「長く活動できて儲けもん。だから、この先は楽しくやる」と前向きな言葉が続いた。

 コロナ禍でも前向きな活動を続ける小林に22年の抱負を聞くと「ない」とひと言。「三つ先のことより、今やることを考える。今やるべきことを一生懸命やることが大切」と話す。

 小林は「いつ死ぬかも分からない。だったら今を頑張る。一生懸命、真剣にやっている姿は、絶対に誰かが見てくれている。その人が、何かあったら手を差し伸べてくれる」と続けた。

 「若くつらかったころ、作詞家の星野哲郎氏が私の苦労した姿を陰で見てくれていて、『今、手を差し伸べることはないが、いつかいい歌を作るから頑張れ』と人に話していたと後から聞いた」。その後、星野氏は小林にいくつも歌詞を書いた。

 コロナ禍で日々の生活に不安を感じることもあるが、小林は「小さいことでも目の前のことに一生懸命に取り組めば明日につながる。先のことは、想像がつかないから面白い」と笑顔で語った。