2022.03.28 光海底ケーブル網「容量7倍」の技術 KDDI総研など6者が成功

ファイバーの断面(発表資料から)

光海底ケーブルネットワーク(発表資料から)光海底ケーブルネットワーク(発表資料から)

 世界的なデータ流通の主役である海底の光ファイバーケーブル網。既に地球を数十周する100万キロ以上に及んでいるとされ、回線需要は年間3~4割のペースで増え、10年後には15~30倍になると見込まれる。

 これに対応する研究開発に取り組んできたKDDI総合研究所や東北大、住友電気工業、古河電気工業、NEC、オプトクエストの6者は28日、光海底ケーブルを大容量化させる世界初の基盤技術構築を発表した。ファイバーをマルチコアにしつつ、ケーブルの多心化を実現。接続するデバイスの小型化などにも成功した。

 この結果、アジア域などをカバーできる3000キロメートル級の光海底ケーブルシステムで、従来の7倍程度まで容量を拡大できるとしている。2025年以降の実用化を目指しており、この分野の世界市場で日本勢のシェア拡大にも貢献しそうだ。
(29日付などの電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)