2022.04.19 出光興産、家庭向け電力に新ブランド統合後に初刷新、サービス提供の給油所など拡大
出光興産系列の給油所
石油元売り大手の出光興産は8日、電力小売事業のうち全国の家庭向けプランのブランドを「idemitsuでんき」にリニューアルしたと発表した。経営統合した昭和シェルを冠したブランドを引き継いできたが、4月から刷新。プラン内容などは継承するが、サービスを提供する給油所などを拡大させる。
同社は、グループの新電力「出光グリーンパワー」(東京都千代田区)が法人向けに再生可能エネルギー電力の供給を手掛けてきた。家庭向けは、2019年4月に経営統合した昭和シェルのブランド「シェル|家庭の電気」を引き継いで提供してきた。販売店となる給油所などのシステム統合が完了したことから、「出光」を冠したブランドに刷新した。
新ブランドでは三つのプランを展開。一般家庭向けの「Sプラン」とオール電化住宅向けの「オール電化プラン」の契約者には、系列給油所でガソリンなどの給油時に1リットル当たり2円(月に上限100リットル、一部店舗を除く)を割り引くサービスなどを適用する。従来ブランドよりも対応可能な給油所を大幅に広げた。
電気自動車(EV)所有者で自宅に給電設備を持つ契約者には、電気料金を毎月200円値引きするサービスもある。
「グリーンプラス」のサービスでは、使用料金に1kWh当たり2円を加算すれば、非化石証書を活用して実質的に二酸化炭素(CO₂)排出ゼロの再エネ100%の電気供給を受けられる。再エネ固定買い取り制度(FIT)の売電期間を終えた太陽光発電設備が自宅にある場合、同社が通常価格に1kWh当たり2円を上乗せして買い取るサービスもある。
「電力小売事業は強化していく方針。顧客にとってより満足度の高いサービスを提供し、事業を発展させていく」(同社)。