2022.06.13 日立、総額5000億円規模の成長投資2025年3月期を最終年度とする中期経営計画期間で
日立製作所の事業戦略説明会に臨む小島社長兼CEO=13日
日立製作所は13日、2025年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画の期間中に総額5000億円規模の成長投資を行う方針を明らかにした。資金をデジタル事業の拡大に必要なM&A(合併・買収)やデジタル人材の増強に振り向けるほか、米IT子会社のアジアなどへの進出を後押しする。
オンライン形式で同日開いた事業戦略説明会で、デジタルシステム&サービス統括本部長を務める德永俊昭副社長が成長投資の方向性を打ち出した。成長戦略の中核と位置づけるIoT(モノのインターネット)基盤「Lumada(ルマーダ)」の拡大に弾みをつけるため、2000億円規模のルマーダ投資枠も設定した。
約1兆円を投じて昨年7月に買収を完了したIT子会社の米グローバルロジックは、ハードに先進技術を組み合わせる「デジタルエンジニアリング」を得意とする。その強みを日立のシステム開発や製品・サービスに組み合わせ、企業や社会の課題解決を支援する事業のグローバル展開で攻勢をかけたい考えだ。
日立の小島啓二社長兼CEOは「これまでの改革でつくられた土台をフルに生かして、いよいよグローバルな成長へと経営のモードをチェンジする」と決意を表明した。
(15日付電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)