2022.08.25 QPSや九電など4社 、船舶の運航支援するサービスに向け実証海氷の情報を衛星データとAIで把握

QPSの衛星が夜間に観測した海氷や衛星の画像


 小型SAR(合成開口レーダー)衛星の開発・運用を手掛けるQPS研究所や九州電力、九電ビジネスソリューションズ、ウェザーニューズの4社はこのほど、船舶の運航を支援するサービスの創出に向けた実証実験を開始した。

 氷など海に浮かぶ氷の大きさや分布といった情報をAIと衛星の観測データを組み合わせてマッピングし、既存サービスや現地の状況と比較して情報の精度や有用性を検証する。

 実証では夜間や悪天候時でも高分解能の画像を提供するQPSの衛星データを活用。九電ビジネスソリューションズがAI分析、九州電力が最適なデータ選定やマッピングなどを行い、海運業界向けの運行支援サービスを提供するウェザーニューズが検証を行う。

 海氷のある海域を航行する船舶は、衝突による海難事故や航路変更による遅延などのリスクがあるため、高精度で即時の海氷情報が必要とされている。

 4社は実証で得た知見をもとに、デジタル技術を活用してより安全で確実な船舶の航行に貢献したいとしている。