2022.08.30 【ソリューションプロバイダー特集】クラウドサービス26年の市場規模11兆円へ、パブリッククラウドがけん引
国内のクラウド市場が高い伸びを続けている。IDC Japanの発表では、2021年の国内クラウド市場規模は前年比34.7%増の4兆2018億円。また、21~26年の年平均成長率(CAGR)は21.1%で推移し、26年の市場規模は21年比約2.6倍の10兆9381億円になると予測している。
国内クラウド市場は、新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけとなり、急成長に転じてきている。21年の市場成長は、前年比約35%増という高成長を遂げた。中でもパブリッククラウドが市場をけん引した。
IDC Japanでは「クラウドを優先的に検討するクラウドファースト戦略が企業に浸透するとともに、従来型ITからクラウドへの移行(クラウドマイグレーション)に関わるプロジェクト期間の短縮とサービスベンダーのケイパビリティー強化(要員数の増加、オファリングの拡充など)を挙げることができる」と分析している。
今後は企業のDX化が加速し、クラウド市場をけん引していく見通しだ。「DX/データ駆動型ビジネスに関わる投資が大幅に増加し、国内クラウド市場の成長をけん引する」(IDC Japan)。
クラウドサービスは、クラウド上に自社専用のクラウド環境を構築して主に自社内で利用するプライベートクラウドと、企業や個人が「共有」して活用するパブリッククラウドに大別されてきた。
近年は、ネットワーク環境やセキュリティー面から重要業務の移行を控えていた企業のパブリッククラウドへのシフトが加速。また、複数のクラウドサービスを組み合わせて活用するマルチクラウドサービスが拡大している。
新型コロナウイルスの感染拡大からテレワークが普及し、パブリッククラウドを活用する企業が増えた。また、企業のDXへの取り組みが本格化し、クラウドファーストの考え方が広く浸透。今後はミッションクリティカルな分野でもパブリッククラウドの活用が本格化する。