2022.10.27 【次世代自動車用部品特集】製品動向

回路部品

 回路部品は、CASAを見据えた新製品開発が活発。特にADAS/自動運転技術の高度化やxEVに向けた技術開発が進んでいる。

 最近の車は、安全機能強化でECU搭載点数が増加し、小型化も進んでいるため、回路部品も車載グレードでの小型化が要求される。ADAS/自動運転では、車内ネットワークの高速・高周波化が進み、ノイズ対策部品も小型・高性能化が求められる。

 xEVは、動力にモーターを使用し、制御装置やインバーター、二次電池、DC-DCコンバーター、充電器などがモーター駆動関連の重要構成要素となる。こうしたパワー系ユニット向けの電子部品は、高温環境、振動・衝撃など自動車特有の要件への信頼性が強く要求される。

 アルミ電解コンデンサーは通常の電解液タイプに加え、導電性高分子アルミ固体電解コンデンサーやハイブリッドアルミ電解コンデンサーの開発が活発。コイル、トランス関連は、信頼性の高いIGBT用絶縁トランス、ハイパワーの電流センサー、高効率のリアクターやチョークコイルなどの開発が進展。抵抗器は高信頼性のハイパワータイプ、低抵抗のシャント抵抗器などが拡充されている。

接続部品

 接続部品は、CASE向けのコネクターや操作系デバイスなどの開発が活発。

 コネクターは、車の高機能化に伴うデバイス搭載量増加に対処するための小型・高性能・省スペース化や、高速伝送対応、大電流/高耐圧化などが求められ、これらに対応した高品質・高信頼性の製品開発が進んでいる。

 ADAS関連では、センシングカメラ向けカメラモジュール用コネクターやカメラECUインターフェースコネクターなどの開発が進む。高画素車載デジタルカメラで要求される高速伝送性能を実現しつつ、小型で防水性に優れた製品開発に力が注がれる。

 電動車用は、車載インバーターやモーター、バッテリー周りに使用される大電流/高耐圧対応品の開発が活発で、定格850V対応品などが開発されている。

 操作系デバイスは、高級車向けに静粛性の高い操作音、滑らかな操作感触が得られる車室内操作用スイッチの開発が進展。タッチパネルは、ディスプレーモニターの大画面化や曲面化トレンドに対応する静電タッチパネル開発が進んでいる。