政府は、国家または公共に対し功労のあった人に贈られる令和4年秋の叙勲受章者を発表した。春秋叙勲候補者推薦要綱および春秋外国人叙勲候補者推薦要綱に基づき各府省などから推薦、内閣府において慎重かつ厳正な審査を行い、10月25日の閣議で、叙勲受章者4001人、外国人叙勲受章者119人をそれぞれ決定した。

　叙勲受章者は旭日章920人、瑞宝章3081人。旭日章は、功績の内容に着目し、顕著な功績を上げた人、瑞宝章は公務などに長年従事し、成績を上げた人に贈られる。受章者の分野別内訳は、国会議員、首長、地方議会議員を対象とした公の分野で310人（7.7％）、企業経営者、民間団体役員、大学教授など教員、医療・福祉従事者、文化、芸術などを対象とした民の分野で1911人（47.8％）、国の一般行政職、地方公務員などを対象とした官の分野で1780人（44.5％）となっている。

　このうち、人目につきにくい分野などの受章者は1337人、女性の受章者は436人。

　業界関係者では、旭日大綬章を元日本電信電話社長、同会長の三浦惺氏が、旭日重光章をシスメックス会長兼社長CEOの家次恒氏らが受章した。喜びの声は次の通り。

叙勲受章者

　▽旭日大綬章

　三浦惺（78）元日本電信電話社長、同会長＝東京

　▽旭日重光章

　家次恒（73）現シスメックス会長兼社長CEO＝兵庫

　米澤寛（71）現全日本電気工事業工業組合連合会会長＝石川

　▽旭日小綬章

　佐藤吉博（73）元山形テレビ社長＝千葉

　楢﨑憲二（73）元テレビ岩手社長＝東京

　青山髙博（72）元テレビ大阪社長＝京都

喜びの声

社会課題解決へ努力

　三浦惺・元日本電信電話（NTT）社長、元会長（現特別顧問）　このたびは、叙勲の栄に浴し、身に余る光栄でございます。これもひとえに、多くの方々からの、長年にわたるご指導、ご支援のたまものであり、心から感謝を申し上げます。

　情報通信は、電信・電話からインターネットが急速に普及し、あらゆるモノがネットにつながる時代へと大きく変化してきました。この分野に身を置き、より高速で快適、かつ安心・安全なネットワークとさまざまなサービスの高度化を通じて経済　社会の発展と社会的課題の解決に努めてまいりました。今後とも微力を尽くしてまいる所存でございますので、何卒、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

医療で確かな安心を

　家次恒・シスメックス会長兼社長CEO　このたびは叙勲の栄に浴し、身に余る光栄に存じます。今回の受賞は、ヘルスケア業界をはじめとする産業界の方々、世界中の医療従事者の方々、お客さま、シスメックスグループ従業員など、多くの関係の皆さまのご支援のたまものであり、心より感謝申し上げます。今後とも微力ながら、企業理念「ヘルスケアの進化をデザインする。」というミッションのもと、医療により確かな安心をお届けすべく尽力し、社会の発展に貢献してまいります。