2023.01.10 【製造技術総合特集】レクザム 国外生産タイ、印の比率上げ 国内の生産体制も強化へ
住田 副社長
レクザムはプリント基板外観検査装置事業をはじめ、EMSでは空調関連、民生機器、FA、車載、医療機器など広い領域をカバーしている。
住田博幸副社長は「2020年の減収後、21年、22年と過去最高の売り上げを更新しているが、世界的な電子部品の供給不足により代替品の検討、生産計画の見直しで受注残の挽回に努めているのが現状だ」と語る。
国内では、香川工場で各種マイコンのボード/応用製品、眼科医療機器、バイオ分析機器、基板外観検査装置、半導体装置用冷温水(風)機、薬液間接温調器などを製造。実装部門は西条工場(愛媛県西条市)に集約し、設備や人的資源の効率化に加え、今後の増産に備えて新設ラインを構築している。
海外生産拠点は中国の深圳先隆電子と蘇州隆祥電子、タイのレクザムタイランド、欧州のレクザムチェコへ広がり、インドでは、協力工場のディクソン社と合弁会社レクザム・ディクソン・エレクトロニクスを設立。グローバル化を進める日系企業を中心に対応し、標準的な基板で全拠点合わせて月間120万~130万枚の生産能力を備える。
中国2工場ではSMT19ラインと67台の基板外観検査装置で生産体制を構築。生産工程の自動化を進めて急激な需要増にも応える。
レクザムタイランドには四つの面実装ラインを備え、340人体制で稼動している。23年の増産に向けた設備増強のほか、現地のFORTH社ともパートナーシップを結ぶ。インドのレクザム・ディクソン・エレクトロニクスは四つの面実装ラインを運用している。
「連結売上高の80%以上がエレクトロニクス事業で、7割を中国の2社が占めてきたが、タイ、インドの拠点の比率を上げ、グローバルでの生産対応を進めている」(住田副社長)とし、海外生産を増強する。
基板外観検査装置事業では、重要度が増しているトレーサビリティー向上を目的としたレーザーマーキング装置のほか、基板コーティング装置がインライン、卓上タイプ共に引き合いが好調。25日からのネプコンでは2次元外観検査装置の「検査データ自動作成機能」を紹介する。