2023.03.15 【スマートエネルギー総合特集】ニチコン トライブリッド蓄電システムなど投入

トライブリッド蓄電システム「ESS-T3シリーズ」

 ニチコンは、エネルギーの安定供給と環境保護の両立を目指すNECST(Nichicon Energy Control System Technology)事業で、蓄電システムのリーディングカンパニーとしてV2Hシステムのほか、家庭用や公共・産業用蓄電システムなど、さまざまな製品を市場投入している。

 トライブリッド蓄電システムは、太陽電池とEV・PHVの電池と蓄電池を効率よく連携させ、太陽光で発電した電気を家庭で使用、蓄電するだけでなく、EVの充電もできる。標準仕様は連系出力5.9kW、自立出力5.9kVA、全負荷200V出力。大容量から小容量までの蓄電池をそろえている。

 系統連系型V2Hシステム「EVパワー・ステーション」は、平常時には家でEV・PHVに倍速充電でき、停電時にはEVなどの大容量電池に蓄えた電力を家庭で使える。

 「パワー・ムーバー」(4.5kW出力)はEV・PHV・FCVから電力を取り出して使う外部給電器。自動車の荷室に収納して持ち運べ、簡単に操作できる。緊急時や野外イベントなどで使う。さらに軽量、コンパクトな3.0kW出力の「パワー・ムーバーライト」もそろえている。

 EV・PHV用急速充電器は、2022年9月に小型・軽量、省スペースモデルの100kW出力(2口)、50kW出力(1口)を販売。CHAdeMO2.0.1認証取得。OCPP通信プロトコルで最新の通信・課金システムに対応した。

 家庭用蓄電システムは、蓄電容量4.1kWhの基礎工事不要の超小型軽量から業界最大容量16.6kWhまでそろえる。公共・産業用蓄電システムは、太陽光発電とリチウムイオン電池を組み合わせ、通常時はピークカットやピークシフトで系統電力使用を抑制。非常時は系統から独立して自立運転が可能。電力変換出力10~数百kW、蓄電池容量16~数百kWhをそろえ、全国の避難所を中心に設置を進めている。

 DCリンクV2X付き蓄電システムは、太陽光発電に蓄電システムとEV充放電器を直流のまま連携させ、太陽光の発電電力を直接EVに充電。蓄電システムから夜間にEVに充電することも可能。停電時の工場や事業所などで多くの機器に三相で電力供給できる。