2023.06.01 【電波の日特集】JVCケンウッド 防爆・粉じん対応業務用無線機
一般業務用無線機(SR)「NX-230EX FT」
危険な状況下で安定通信
地域防災EXPOに出品
JVCケンウッドは、エネルギーや原材料製造の産業をサポートする業務無線機の開発、販売に注力している。これら産業では可燃性ガスや粉じんなどが充満する、危険と隣り合わせでのメンテナンス業務が欠かせない。このような環境で業務連絡用に活躍するのが、同社が販売する防爆・粉じん対応業務用無線機だ。
現在、同社は同対応無線機として、業務無線免許局(SR)用のVHF帯機「NX-230EX FT」、同UHF帯用「NX-330EX FT」をそろえる。デジタル簡易無線免許局(3B)用には「NX-330EX CT」をラインアップ。同対応の3B無線機は、同社しか販売していない。
同ラインアップは「本質安全防爆構造」に準拠。「国際整合防爆指針2015認証」(IECEx/ATEX規格準拠)を得ており、「Ex ib ⅡC T4 Gb(ガス)」と「Ex ib ⅢC T110℃ Db(粉じん)」規格に対応している。作業者保護のための「エマージェンシー機能」(緊急ボタン、モーションセンサー、ローンワーカー)も装備されている。
GPS受信機による位置管理にも対応。設定すれば、緊急ボタンで緊急通報とともにGPS位置情報の送出も可能だ。個別、グループ、一斉による選択呼び出し機能や3万2767通りの高度なデジタル秘話コードも搭載している。
同社は、28~30日に開催される「自治体・公共Week」中の展示会「地域防災EXPO」にこれら防爆無線機を出品。ガス爆発や粉じん爆発の危険がある厳しい条件下での安定通信確保の一助となる業務無線機を、国や地方自治体などにアピールする。
製品の安定供給体制や海外販売・納入競争で培った高信頼・高品質を武器に、24年11月末に迫る業務無線のデジタル移行とデジタル簡易無線制度の一部改正もにらみ、特殊分野の無線機市場でも存在感を示していく。