2023.06.01 EBITDA、27年度に2000億円へ パナソニック コネクトが打ち出す

パナソニック コネクトの戦略説明会に臨む樋口CEO

 パナソニックホールディングス(HD)傘下でシステム開発を手掛けるパナソニック コネクトは、稼ぐ力を表すEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)について、2027年度に2000億円を達成する目標を打ち出した。買収した米ソフトウエア大手ブルーヨンダーと航空機向けエンターテインメントシステムなどを扱うアビオニクス事業をけん引役に、一段の成長を目指す。

 1日にオンライン形式で開いた事業会社の戦略説明会で明らかにした。サプライチェーン(供給網)管理用ソフトウエア事業を主力とするブルーヨンダーとアビオニクス事業で1000億円を稼ぎ出す。残りは、ハードウエアを主体とした既存4事業となる。

 EBITDAの22年度実績は約1000億円。部品調達で苦戦したが下期に挽回し、利益を創出する経営体質に回復した。さらに成長路線を追求し、24年度に1500億円に引き上げることを目指す。

 樋口泰行CEOは、競争優位性の高い事業領域に経営資源を集中させる体制づくりの手応えを強調。「さらにこれらを研ぎ澄まし続けられるよう、ハードウエアとハードに立脚したサービスやソフトウエアに経営資源を集中させていく」と意欲を示した。

 樋口氏は、年間で60億円の人材投資を行う方針も示した。職務内容を明確化して人材を配置する「ジョブ型」制度で個人のスキルを向上。さらに市場価値に即した報酬で報い、一人一人の活躍を促す「好循環」を生み出したい考えだ。