2023.09.11 26年度で1750校に導入へ、カシオが教育事業を強化
カシオ社員による授業ロールプレイング。ギャル役社員が旅行プランをプレゼンしているシーン
カシオ計算機が、高校の授業などで使う教育アプリ「ClassPad.net」を、2026年度で1750校に導入する目標を掲げた。昨年度末で245校に導入されており、小中学校への提案も強化することで、導入校を増やすことを狙う。
8月31日には教育アプリの最新版をリリースし、複数の生徒が同時にノートを編集できる「同時編集機能」の実装や、情報の整理・分析や思考の可視化に生かしやすいテンプレート16種類を搭載。ワード、エクセル、パワーポイントにも対応し、教育現場での使い勝手を高めた。3年間の契約で、電子辞書23冊が使えるプランのライセンス料は1万3000円。
1750校への導入目標の達成に向けて、今年4月には組織体制を変更。教育事業に関する戦略立案から商品検討、販売、サポートまで一貫して対応できる組織「EdTech BU」へと体制を強化した。
東京都内で11日に開いた発表会で、太田伸司常務執行役員EdTech BU事業部長は「ものづくりからアプリへと軸足を移そうとした時、今までと違う要素で強みを出さなければならないと思い、作るところから売るところまで回せる完全統合の組織を作った」と説明。全国約4700校ある高校に、100人以上いる専任営業担当を付けるなどで導入拡大を目指す。
発表会では、ClassPad.netの使い勝手をアピールするために、カシオ社員が生徒に扮した英語の授業のロールプレイングを実施。優等生、スポーツマン、ギャル、不良など個性豊かな生徒たちが、7泊8日の旅行プランを、新機能を使いながらアプリで作成。最終的に英語でプレゼンする授業シーンが実演された。